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北海道では、雪虫(アブラムシの一種)が多く飛ぶようになると2週間くらいで雪が降ると言われています。先々週末(17日)くらいから各地で見かけたという声をよく聞くようになりました。言い伝えの通りなら、31日前後の今週末あたりに初雪が降ることになります。今週の見通しはどうなのか、まとめました。

晩秋の風物詩 雪虫

雪虫は、アブラムシの一種で、秋になるとトドマツの根から出てきて、ヤチダモの木に移動します。この時、小さな体に雪のような白いふわふわの分泌物をつけているため、まるで小雪が舞うように見えます。北海道では雪虫が多く飛ぶようになったら、2週間くらいで雪が降ると言われており、晩秋の風物詩となっています。

しかし、今年は雪虫が多くなると言われています。気温が高いと雪虫の成長が早く、子供を産むのも早くなるため、たくさん生まれるそうです。

ちょうど子供を産む時期の9月の北海道は記録的に気温が高くなりました。8日は足寄で、北海道の9月の最高気温である34.4度に並んだほか、奥尻空港や松前では道内で8年ぶりに9月の熱帯夜となるなど、厳しい残暑が続きました。

今年は先々週末(17日頃)から目撃情報増加

雪虫が大量発生すると、見かける期間も長くなることから、見かけてから初雪までの期間が長くなることが考えられます。

今年は、10月上旬の段階から雪虫の目撃情報がありました。しかし、その段階では飛んでいる雪虫の数は少なく、まだ雪虫を見ていない、という人も多くいました。

そこから一週間ほど経ち、17日頃からは雪虫の目撃情報をよく耳にするようになり、本格的に数が増え始めました。言い伝え通りですと、それから2週間後となる今週末あたりにそろそろ平地でも初雪の便りが届くことになります。

向こう1週間の雪の可能性は?

向こう一週間で、最も強い寒気が予想されるのは、29日の夜から30日朝にかけてです。上空には11月中旬並みの寒気が入り、北西から西よりの風で日本海から雪雲が流れ込んできそうです。そのため、旭川など道北を中心に平地で初雪となる可能性があります。札幌でも、定山渓方面をはじめ、市内で雪が降る可能性は十分にあります。

29日、30日での初雪の観測となれば、雪虫の目撃情報が多く聞かれるようになってから約2週間後となります。今年は雪虫の初雪予想がぴったり当たるかもしれません。