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台風10号は発達した雨雲を伴っており、九州に接近すると広い範囲で大雨が降ることが予想されます。

九州は、台風による大雨を多く経験してきましたが、その中でも宮崎県の多いところで1000ミリから1300ミリ前後にも達する記録的な大雨を降らせた2005年の台風14号について振り返り、台風10号への備えにいかしましょう。

九州の南をゆっくり北上し、大雨を降らせた2005年台風14号

2005年の台風14号は九州の南の海上を北上した後、鹿児島県から本県の東シナ海沿岸を北上し、9月6日昼過ぎに長崎県諫早市付近に上陸。佐賀県、福岡県から日本海へと北東へ進みました。

この台風の特徴は、九州の南の海上をゆっくりと北上したことです。これにより、宮崎県では総雨量が1000ミリを超える大雨が降るなど、記録的な雨量となりました。

土砂災害や浸水、河川の氾濫相次ぐ

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台風14号は九州の南の海上をゆっくりと北上したため、九州は太平洋側から湿った南東の風が長時間にわたって吹き込む形となり、宮崎県を中心に激しい雨が降り続きました。

台風14号による総雨量は、宮崎県の美郷町で1322ミリ、えびの市で1307ミリに達するなど宮崎県内の多いところで1000ミリから1300ミリ前後にも達したほか、大分県や鹿児島県でも多いところで900ミリを超える雨が降りました。

この記録的な大雨のため、土砂災害や浸水、河川の氾濫が相次いで発生し、大きな被害をもたらしました。

また、宮崎市では浄水場が水没したことにより、断水が発生しました。

災害の危険を確認し、台風接近前に避難を

台風10号は、九州の南の海上を北上し、2005年台風14号と似た進路をたどることが予想されています。九州の太平洋側は、湿った南東の風が吹き込む形になるため、長時間にわたる大雨が降り、土砂災害や洪水などの危険度がきわめて高くなることが予想されます。

また、それ以外の地域でも、台風の中心が近づくと、1時間に80ミリ、100ミリというような猛烈な雨が降り、浸水などが発生するおそれがあります。

台風が近づくと暴風によって避難することは困難になります。ハザードマップで自宅の災害の危険を確認し、台風の接近前に安全な場所に避難することが大切です。