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台風10号は特別警報級の勢力で九州に接近することが想定され、暴風や大雨、高波、高潮のいずれに対しても最大級の警戒が必要となります。

このうち暴風による災害については、九州では1991年の台風19号が襲来した際に、大きな被害が発生しました。この台風による災害を振り返り、台風10号への備えにいかしましょう。

記録的暴風をもたらした1991年台風19号

1991年の台風19号は東シナ海を北上した後、9月27日夕方、長崎県佐世保市の南に上陸しました。上陸時の中心気圧は940ヘクトパスカルでした。台風はその後、長崎県、佐賀県、福岡県から日本海を北東へ進み、東北地方でりんごに大きな被害を出したことから、「りんご台風」とも呼ばれています。

台風19号は、九州の各地に猛烈な風をもたらし、最大瞬間風速は長崎市で54.3メートル、佐賀市と本市で52.6メートルを観測。長崎市と熊本市では、現在でもこの台風19号で観測された最大瞬間風速が観測史上第1位の記録となっています。

暴風による飛来物などによる被害多数

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1991年の台風19号では、被害の多くが猛烈な暴風によるものでした。

猛烈な風により飛散した屋根瓦などが当たり大きなけがをする事例が多く発生しました。屋内でも、窓から瓦が飛び込んできて人に当たったケースがありました。

瓦が飛ぶなど家屋が損壊したため、暴風の中、修理をしようと屋根に出て落下、転倒することによってけがをしたり、屋外で倒壊した建物や倒れてきた木に当たってけがをするといったことも多くありました。

また、暴風によって電線が切れたり電柱が折れたりして、九州の広域で停電が発生しました。

暴風の中、外に出ないことが第一

台風10号が襲来すると、猛烈な暴風に襲われることが想定されます。

まず、台風襲来前に、風によって飛んだり落ちたりするおそれもあるものは片づけたり、しっかりと固定したりしておきましょう。

そして、風が強くなったら、外に出ないということが最も重要です。たとえ室内でも、外から物が飛び込んでくるおそれがありますので、雨戸があれば雨戸をしめる、雨戸がなければカーテンを閉め、窓から離れた場所にいるということが大切です。

大規模な停電が発生するおそれもありますので、事前に懐中電灯や携帯ラジオ、そして電池の準備をしておきましょう。