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非常に強い台風9号は2日(水)から3日(木)に九州北部地方に接近の恐れ。また、小笠原近海の熱帯低気圧は今後、台風になる可能性があります。日本の南の海面水温は平年より高く、台風の発達しやすい状況となっています。

台風9号 非常に強い勢力で九州北部地方に接近か

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1日(火)、非常に強い台風第9号は、勢力を維持して、東シナ海を北上しています。台風は沖縄地方から離れつつありますが、今後、東シナ海を北上し、2日(水)から3日(木)にかけて非常に強い勢力で九州北部地方に接近する恐れがあります。

九州南部や九州北部地方では2日(水)は非常に強い風や猛烈な風が吹いて、暴風となるでしょう。海上はうねりを伴った猛烈なしけとなる見込みです。暴風や高波に警戒が必要です。台風周辺の暖かく湿った空気が流れ込み、九州や四国、東海では所々で雨雲が発達するでしょう。非常に激しい雨が降り、大雨となる恐れがあります。土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に警戒して下さい。

台風10号も発生か

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台風9号とは別に、小笠原近海に台風のたまごである熱帯低気圧があります。後ほど触れますが、日本の南の海面水温は平年より高く、台風の発達しやすい状況となっています。今後、この熱帯低気圧も台風に発達する可能性があり、警戒が必要です。

上の「熱帯低気圧の進路予測」は、ヨーロッパの気象機関の計算をもとにした進路予想です。複数の進路があるのは、計算式に少しずつ異なる初期値を投入して複数の計算を行っているからです。この手法を使うことで、取り得る誤差の範囲や傾向を見ることができます。

この熱帯低気圧の進路は、まだはっきりしませんが、この予測によりますと、6日(日)頃に西日本に接近する可能性があります。西日本を中心に大荒れの天気をもたらす恐れがあり、動向に警戒が必要です。

海面水温が過去最高気温を更新 台風の発達にも影響か

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気象庁によりますと、8月は、東・西日本から日本の南海上にかけて太平洋高気圧が強く、暖かい空気に覆われ日射も強かったため、記録的な高温となりました。これにより、日本の南の海域では、海面水温が平年よりかなり高くなり、海面水温が30℃を超える海域も広くみられました。特に、8月の月平均海面水温について、関東南東方では29.3℃(平年差+1.6℃)、四国・東海沖では29.8℃(平年差+1.7℃)、沖縄の東では30.7℃(平年差+2.1℃)(いずれも速報値)となっており、解析値のある1982年以降で海面水温は年を通して、平年差も8月としては最も高くなりました。

今後、9月下旬まで海面水温が平年よりかなり高い見込みです。一般的に台風が海面水温の高い海域を通過すると発達または勢力を維持する傾向があります。

台風が発生・接近する場合には、最新情報を確認し、早めに対策をするようにして下さい。今一度、ハザードマップの確認もなさって下さい。