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3日(金)日から続く梅雨末期の大雨は、まだ続きます。次の大雨のピークは13日(月)夜から14日(火)にかけてで、平成30年の西日本豪雨(平成30年7月豪雨)を超える長期戦になるでしょう。

梅雨末期 3日(金)から記録的な大雨 「線状降水帯」

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3日(金)から続く、梅雨末期の大雨。12日(日)15時現在、降り始めから総雨量は、九州や四国、和歌山県や岐阜県で1000ミリを超えている所があり、福岡県大牟田市や鹿児島県鹿屋市、本県山鹿市などでは、平年の年間雨量のおよそ5割に達しています。

雨量が多くなったひとつの原因として、線状降水帯が形成されたことがあります。線状降水帯とは、次々に発生する発達した雨雲が列をなし、数時間にわたって、ほぼ同じ場所を通過または停滞することで作り出される、線状にのびる強い降水を伴う雨域です。

13日(月)夜~15日(水) 再び「線状降水帯」発生か

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梅雨末期の大雨は、まだ続きます。次のピークは13日(月)夜から14日(火)にかけてです。梅雨前線が、九州や本州付近に停滞するでしょう。前線に向かって、雨雲の元である非常に暖かく湿った空気が流れ込みます。九州から東北にかけて、発達した雨雲がかかるでしょう。再び線状降水帯が形成される可能性もあり、九州から北陸、東海、甲信の広い範囲、関東でも神奈川県で、警報級の大雨になる可能性があります。線状降水帯が形成されると、短い時間で大量の雨が降り、周囲の状況が急激に悪化する恐れがあります。線状降水帯が、いつどこで発生するかは、早い段階での予測が難しく、こまめに最新の気象情報を確認する必要があります。tenki.jpの雨雲レーダーで実況を確認するのもよいでしょう。

15日(水)も、本州付近に前線が停滞する見込みです。四国や東海などで、警報級の大雨が続く可能性があります。

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記録的な豪雨で、すでに災害が発生していますが、さらに新たな災害が発生する恐れがあります。お住いの場所が安全な場所か、ハザードマップなどで改めて確認し、安全ならば自宅内での安全確保を、危険であれば指定された避難所への移動のほか、親戚、知人宅等で安全な場所への移動も考えて下さい。人の密集する所では、新型コロナウイルス感染の懸念もありますが、自宅以外の避難をためらわないで下さい。

フィリピンの東の熱帯低気圧 影響は?

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さて、12日(日)現在、フィリピンの東には熱帯低気圧があり、北西へ進んでいます。今後、台風になるかは、まだわかりませんが、15日(水)頃、沖縄付近に、熱帯低気圧が持ち込む暖かく湿った空気が流れ込むことが考えられます。沖縄では15日(水)から16日(木)を中心に雨や雷雨になりそうです。

梅雨末期の大雨 いつまで続く?

平成30年の西日本豪雨では、6月28日から7月8日の11日間にわたって、梅雨前線や台風7号の影響で、九州から近畿を中心に広い範囲で記録的な大雨になりました。この期間の総雨量は、四国で1800ミリ、東海で1200ミリを超えた所があるなど、7月の平年の月降水量の2倍から4倍になる大雨になった所がありました。

今回は、西日本豪雨の11日間を超える長期戦になることが予想されます。少なくとも16日(木)頃までは、梅雨前線を北へ押し上げる太平洋高気圧の本州付近の張り出しはない見込みです。目先の大雨のピークが過ぎたとしても、曇りや雨の日が続くでしょう。土砂災害や河川の増水や氾濫など、警戒を緩めることができない状態が続きます。

次の週末は、次第に太平洋高気圧が北へ張り出しを強める予想ですが、本州付近には湿った空気が流れ込みやすいでしょう。広い範囲ですっきり晴れる日は、しばらくなさそうです。