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今日(9日)、根室でチシマザクラの開花が発表されました。平年より9日早く、昨年と並んで統計史上3番目に早い開花となりました。なお、根室のサクラの観測は2010年10月に根室測候所が無人化となったことから、2011年から根室市・根室市観光協会が引き継いで観測しています。

早い開花 高温が後押し

根室では先月30日に最高気温20.0度と、4月としては十数年に一度の高い気温を観測しました。

また、今月3日は最高気温が23.5度まで上がり、5月上旬としては2番目に高い気温を記録するなど、ここ最近、記録的な高温が何度も観測されました。

その高温に後押しされるように、今日5月9日に史上3番目の早さで開花となりました。

なお、これまでに最も早く開花したのは2015年の5月6日。2番目の記録は2002年の5月8日です。

全国で唯一のチシマザクラ

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根室での桜の観測は、根室測候所の無人化に伴い、2011年から根室市と根室市観光協会が行っています。

標本木も測候所時代から引き継ぎ、標本木で5~6輪以上咲いた状態を開花とするなどの、観測の定義も気象台によるもの同様に行っています。

根室の標本木は、桜の観測としては全国で唯一のチシマザクラです。

チシマザクラは北方領土由来の品種で、特徴はその背の低さ。ソメイヨシノなどの他の品種と違って、1本の幹が上に伸びるのではなく、根元から枝が分かれて花を咲かせます。そのため、人の目の高さでも間近に花を見ることができるのです。

桜前線 終着は?

例年、道内でも最後の開花となることが多い根室。根室は2012年以降、毎年桜前線終着の日の開花となっていましたが、今年は釧路と稚内の気象台の観測がまだされていません。今年の桜前線は9年ぶりの珍しい終わり方をするかもしれません。

ここ最近は根室だけでなく、各地で平年より高めの気温となる日が増えており、残る桜の観測もそれほど時間がかからないでしょう。この週末から週明けにかけてで観測される可能性が高く、桜前線はまもなく終着となりそうです。