北海道胆振東部地震から1年 復興の道はまだ半ば

2019/09/06 06:03

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9月6日で、平成30年北海道胆振東部地震から丸一年が経ちます。 道内では統計史上初となる震度7を厚真町で観測し、土砂災害などによって計42名の尊い命が失われました。 そして、液状化や停電の発生により影響を受けなかった人がいないほどの大きな災害となりました。 日常を取り戻す地域も多い中、道路などの復旧工事は未だに完了していない所が多く、復興はまだ道半ばです。 あの地震の経験を活かし、また、誰もが被災者になる恐れがあることを今一度思い出し、出来ることから災害へ備えていきましょう。 北海道観測史上最大の地震
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9月6日午前3時過ぎ、胆振地方中東部を震源とした非常に強い地震が発生。 最大震度は厚真町で観測した北海道の統計史上初となる震度7。その他、震度6強を安平町、むかわ町で、震度6弱を札幌市東区、千歳市、日高町、平取町で観測しました。 本震以降、震度1以上の地震は350回を超え、2月には最大震度6弱の大きな余震もありました。 土砂崩れや液状化 復興工事は半分以上が未完了
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厚真町では大規模な土砂崩れが発生し、多数の住宅が飲み込まれ、町内での死者は36名にのぼりました。 厚真町特産のハスカップ畑の4分の1ほど、約1万本もの木が被害を受けるなど、道内では田畑への被害も大きなものとなりました。 また、厚真町など15市町で、合計2900箇所以上で液状化現象が起こり、札幌市内でも清田区や東区などでも地盤が隆起して道路が崩れたり家屋の倒壊に繋がった所もありました。 現在も復旧に向けた補修工事などが各地で行われていますが、完全な復旧にはまだまだ時間がかかりそうです。 道や市町村による河川や道路などの復旧工事は、8割以上が未だに完了しておらず、土砂が流れ込んだりした被害のあった農地では、半分近くにまだ土砂が残ったままだということです。 液状化した地域でも、写真のように建物が傾いたままの状態で残っている所もあり、色々な場所に、今も地震の傷跡がはっきりと残っています。 ブラックアウトの記憶
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地震によって苫東厚真火力発電所などの電力供給が止まったことで、北海道全域で停電(ブラックアウト)が発生。最大で約295万戸で停電となり、ほとんどの地域が発生から復旧まで1日以上の時間がかかりました。 写真は停電発生直後、9月6日の早朝に札幌市のすすきので撮影したものですが、街頭や信号機、建物の明かりが一切なく、走っている車のライトくらいしか見えません。 発生当初は病院なども通常の救急対応ができず、電話回線にも不具合が起きて携帯電話も次第につながらなくなるなど、大きな影響が出ました。 震源から遠い道北やオホーツク海側などでは震度1~2という地点も多く、寝ていて揺れに気付かなかった、という人もいたかもしれませんが、そういった地域でも長時間に渡る大規模な停電となり、日常生活を送ることが困難になりました。 ボランティアとして現地に向かって
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私自身も、家の停電などの影響はありましたが、厚真周辺の被害の大きさに居ても立ってもいられず、震災翌週から何度か厚真やむかわへ災害ボランティアとして向かいました。 主に避難所での清掃などの手伝いや、被災住宅の片付け、被害を受けた施設の再開準備などを行いました。 今月の頭にもむかわ町に向かい、現在行っている町内全戸への訪問聞き取りに参加。地震から一年経った今でも困っている事、悩んでいる事などの話を聞きに伺いました。 「余震、揺れに敏感になった」という声が多く、中にはちょっとした揺れでも目が覚めてしまったりするせいで、以前よりも眠れなくなったという人もいらっしゃいました。 ただ、自分からそういったことを相談に行く人は少ないようで、日本人の規律を守る気質もあってか「みんな大変だから」と、小さなことは我慢して自分で抱え込んでしまう人が多いように感じました。 地震から1年経った、ということで被害の小さかった地域では、少しずつ意識も薄れていっているかもしれませんが、時間が経った今のような時期だからこそ、こうした小さな声に耳を貸したり、声を挙げられない人に寄り添う支援を周りが積極的に行うことが大事になってくると思います。 災害への備え 出来る所から
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気象災害については、天気予報などで予め見通しが分かるため、それに向けて直前でも対応することができますが、地震はいつ起こるか分からない以上、普段からの備えが必要不可欠です。 日常的に家で使っているものでも、少し多めに家に置いておくだけで災害時に大きく役に立つものがあります。 例えば古新聞は、体に巻いたり床に敷いたりして防寒にも使えますし、ラップは食器に敷いてから食事をすると、食後にラップをはがして捨てるだけで済み、食器を洗う水を節約することが出来ます。 また、普段から少し多めに保存の効く食品を買っておき、生活の中で使ったら補充する、ということを繰り返す「ローリングストック」を心がけると、常に家の中にもしもの時の食料を備蓄しておくことが出来ます。 それと合わせて、カセットコンロやガスボンベも家に置いておくと、地震などで電気やガスが止まってしまったときにも、備蓄した食料で調理をすることが出来、非常に役に立ちます。 経験したからこそ
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今回の地震による土砂災害で亡くなった方の多くは、1階の部屋で寝ていたそうです。逆に家が土砂で流されながらも助かった方は、そのほとんどが当時、2階にいたということです。 自宅が斜面の近くだからといって引っ越すというのはなかなか難しいことだと思いますが、寝室を1階から2階に移すだけでも助かる可能性は高まります。地震だけでなく、大雨による土砂災害から身を守るためにも有効ですし、考えてみてはいかがでしょうか。 また、揺れの大小に関係なく、長時間に渡っての停電が現実のものとして起こりました。 電気が使えないことで様々な苦労があったと思いますが、中でも携帯電話やスマートフォンのバッテリーの残量表示を見て不安に思った方が多いのではないでしょうか。 連絡を取り合うだけでなく、情報を集めるためにも携帯電話などは必要なアイテム。携帯電話用のモバイルバッテリーを用意しておくと、急な災害時もバッテリー切れの不安はかなり軽減されますし、車のシガーソケットから携帯電話の充電ができるアクセサリーを用意しておけば、車で充電することができます。 車ではテレビを見たり、ラジオを聞いたりすることができるので、日頃こまめに給油しておくクセをつけておくと災害時に強い味方になってくれそうです。 そして、停電への備えを考える時にも、北海道において何より考えなくてはいけないのが、この規模の災害が冬に起きていたら、ということです。 北海道の暖房はほとんどが石油ストーブで、電気によって火をつけ、灯油を送油しています。停電すると普段使っている石油ストーブで暖を取ることが出来なくなります。 電池で着火するタイプのポータブルストーブや、カセットコンロ用のガスボンベを使うタイプのストーブなどを用意し、電気が使えないことを想定し、寒さからどのようにして身を守るのかを考えておく必要があります。 1年前に大きな地震や停電を経験したことで、災害が起きた時に特に困ったことは何か、予めこれを用意しておけばよかった、などと気付かされたことも多いと思います。 その経験をもとに備えをすることで、次に同じようなことが起きた時に被害や影響を少なくできるよう、心がけていきましょう。

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