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「雷三日」という言葉がありますが、ここ最近は雷を伴って雨の降る日が多く、不安定な天気が続いています。その原因は2つ。北陸地方を中心に、西日本と東日本では引き続き大雨に警戒が必要です。

「雷三日」とは?

「雷三日(かみなりみっか)」という、言葉をご存知ですか?
これは、夏型の気圧配置であるときに起こる雷は、3日ほど続いて発生することが多い、ということからできた言葉です。
今年の夏は、お盆明けから全国的に大気の不安定な状態が続いています。東京都心では、19日から昨日21日まで3日間連続して雷を観測しました。この不安定はいつまで続くのでしょうか。

連日の不安定 原因は2つ

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お盆明け頃から続いている「大気の状態が不安定な原因」は2つあります。
1つ目は、19日頃から本州付近に発生した停滞前線です。
本州付近に停滞している前線付近では、発達した雨雲が長時間発生しています。この影響で、新潟県糸魚川市では、22日12時50分までの24時間降水量が182.0mmに達しました。これは、糸魚川市の平年8月ひと月分に相当する雨が、たった24時間で降ったことになります。
2つ目は、南からの暖かく湿った空気が本州付近に流れ込んでいるためです。
前線の南側には、暖かく湿った空気が連日流れ込んでいて、大気の不安定な状態が続いています。関東地方ではここ数日、局地的な大雨が発生しています。今夜にかけても、関東地方では雷雨になる恐れがあります。
いつのまにか天気図上では夏から秋に移り変わっています。夏の気圧配置である時に使える「雷三日」という言葉は、もう通用しない時期になってきたのですね。

大気不安定 いつまで続く?

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さて、この不安定な天気はいつまで続くのでしょうか。
今日22日に北陸地方にかかっていた停滞前線が、いよいよ動き出し、明日23日には南下し始める予想です。このため、九州から関東の広い範囲で、雷を伴った非常に激しい雨が降るでしょう。
北陸地方では、これまでの大雨で地盤の緩んでいる所がある可能性があります。土砂災害に厳重に警戒し、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に警戒してください。
停滞前線が本州の南に移動する24日頃には、この不安定が解消しそうです。
ただ、それまでは北陸地方を中心に、西日本と東日本の広い範囲で、大気の非常に不安定な状態が続きます。まさに今週は「雷週間」ですので、今週いっぱいは急な雨や雷にご注意ください。