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台風5号は、沖縄・奄美だけでなく、離れた所でも総雨量が500ミリを超え、記録的な大雨をもたらす恐れがあります。警戒期間をチェックして、早めに備えて下さい。

台風5号 「3つの特徴」は

台風5号は、17日15時現在、「大型」で、1時間に25キロという「比較的ゆっくりした速度」で、東シナ海を北上しています。そして、台風の東側で雨雲が発達していて、本州付近には「梅雨前線が停滞」しています。
ということで、今回の台風の特徴は、大きく3つ。
1つめの特徴は台風が「大型」だということ。台風の大きさは、強風域(風速15m/s以上の風が吹いているか、吹く可能性がある範囲)の半径で決まります。「大型」の台風ということは、広い範囲に影響をもたらす恐れがあります。
2つめの特徴は「比較的ゆっくりした速度」で進んでいるということ。台風が比較的ゆっくり進むので、影響が長引いて、雨が長く降り続くことで、総雨量が多くなる恐れがあるのです。
3つめの特徴は、本州付近に「梅雨前線が停滞している」ということ。台風は反時計まわりに風が吹いて、暖かく湿った空気を運んでくるので、今回の場合、台風の進行方向の右側(東側)で雨雲が発達しやすくなります。更に、本州付近に停滞する梅雨前線に向かって、暖かく湿った空気が流れ込むため、台風から離れた所でも大雨になる恐れがあるのです。

今回の台風 「特に危険な理由」は

さらに、今回の台風5号が「特に危険な理由」は、「大雨のもとになる、熱帯育ちの、一段と暖かく湿った空気を、大量に運んでくること」です。そのため、沖縄・奄美に大荒れの天気をもたらすだけではありません。熱帯育ちの一段と暖かく湿った空気が、九州や四国、本州でも次々と山にぶつかって、長い時間、雨雲を発生させるでしょう。特に西日本の南東側に開けた斜面では、総雨量が500ミリを超えるほどの大雨になる恐れがあります。普段、雨の多い所でも、平年の7月ひと月分の2倍くらいの雨が、たった3日ほどで降ってしまうことも考えられるので、土砂災害の危険度が高まりそうです。

地方ごと 警戒期間は

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地方ごとの警戒期間をまとめてみますと…
【沖縄】本島地方を中心に、20日にかけて大気の不安定な状態が続くでしょう。カミナリを伴って滝のような雨が降り、警報級の大雨になる恐れがあります。19日までは、風も強く、高波や高潮にも警戒が必要です。
【奄美】こちらも20日にかけて、局地的にカミナリを伴って大雨となるでしょう。竜巻などの激しい突風の恐れもあります。海は、うねりを伴って、大シケとなりますので、警戒して下さい。
【九州から東海、北陸】梅雨前線の活動が活発になっているため、すでにあちらこちらで雨雲やカミナリ雲が発達していますが、20日頃にかけて降り続く雨によって、九州から近畿の太平洋側を中心に、雨量が更に増えるでしょう。土砂災害や川の増水、低い土地の浸水に警戒が必要です。
【関東甲信】台風5号の直接の影響を受ける可能性は低いですが、甲信地方では、20日頃にかけて、雨量がまとまることも考えられます。夏休みが始まるタイミングで山へお出かけの方は、雨の降り方にご注意下さい。
【東北・北海道】台風は、日本海で温帯低気圧に変わる予想ですが、梅雨前線を北上させる可能性もありますし、台風から温帯低気圧に変わっても、進路次第では、東北や北海道に影響を及ぼすことも考えられます。今後の台風情報や気象情報に、十分お気を付け下さい。
※この予想は18日現在の資料をもとに作成しています。台風の進路によっては予想が変わる可能性がありますので、最新の台風情報を確認して下さい。