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九州では依然、所々で非常に激しい雨が降るなど、大気の状態が非常に不安定になっています。これからさらに活動が活発となり、九州を中心に土砂災害や低い土地の浸水、川の増水、氾濫に厳重な警戒が必要です。

あす前線上に危険な“もの"が形成

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上図はあす午前9時の予想天気図です。本州の南岸から九州を通り、大陸に梅雨前線が延びます。梅雨前線が延びること自体はこれまでと変わりません。ただ、九州のすぐ西には北に折れ曲がった部分があります。この部分は専門用語で「キンク」と言います。この部分には湿った空気がぶつかり合い、周辺よりも雨雲が活発化し、猛烈な雨を降らせるような雨雲が発生しやすくなります。この「キンク」に近い九州では再び非常に激しい雨や猛烈な雨になるおそれがあります。

4日(木曜日)

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上図はあさって(4日)午前9時の予想天気図です。梅雨前線上を低気圧が北陸方面に進むとみられます。先ほどの「キンク」に低気圧性循環が生じることで低気圧が発生します。低気圧に向かって南から非常に湿った空気が流れ込み、大気の非常に不安定なエリアが東日本にも広がります。このため、西日本を中心に東日本でも4日は局地的に非常に激しい雨や激しい雨が断続的に降り、梅雨最盛期の大雨になるとみられます。

5日金曜日

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上図は5日午前9時の予想天気図です。4日の低気圧が東へ離れますが、梅雨前線は本州から九州にかけて停滞したままで、「キンク」が東海周辺に見られます。5日頃にかけては西日本を中心に東日本、低気圧や梅雨前線の位置次第では先日、強い揺れを観測した山形県など東北地方でも大雨となる可能性があります。

避難行動は先手先手で

昨年の「平成30年7月豪雨」では、川の氾濫や土砂災害等が実際に発生するまで避難行動をとらず、避難を行うタイミングを逃してしまったケースもありました。自分だけは大丈夫と思い込んでしまう「正常性バイアス」によって、適切な行動を取れなかったことが原因の一つとも考えられています。自宅や職場などのハザードマップを確認して危険なエリアや避難経路を把握し、自治体からの避難情報が出たときはすぐに避難できるようにしておきましょう。