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北海道付近は冬型の気圧配置が強まっています。1日18時現在留萌南部や石狩北部、後志北部や後志南部、檜山奥尻などに暴風雪警報が発表されています。雪の降りやすい天気は、明日2日午後には一旦落ち着く見込みです。今夜の警戒事項や2日(土)、3日(日)の天気、また放射冷却について詳しくお伝えします。

1日今夜の天気

今夜は冬型の気圧配置が続き、日本海側などでは雪の降りやすい天気となるでしょう。西よりの風が強い状態も続き、沿岸を中心にふぶきに警戒が必要です。これらの警戒時間は、明日明け方までとなっていますが、その後も注意は必要となります。また、石狩北部や空知地方、羊蹄山麓では、明日18時にかけての24時間降雪量が多い所で30センチとなる所があるでしょう。局地的な大雪に注意が必要です。
一方、太平洋側東部やオホーツク海側では晴れる見込みですが、知床方面などでは雲に覆われて雪が降り、風も強く吹くためふぶく恐れがあります。

2日の天気

午前は日本海側を中心に雪の降りやすい天気が続き、ふぶく所もあるでしょう。しかし、午後は冬型の気圧配置が緩み、次第に等圧線の間隔も広くなりますので、日本海側の雪の降り方は弱まるでしょう。午後は、晴れる所が多くなりますが、日本海側北部やオホーツク海側では雲の広がりやすい天気が続くでしょう。午前中は雪の残る所もあるため、大雪やふぶきなどには注意が必要です。

3日の天気

はじめ高気圧の張り出しの中に入りますが、夜には日本海中部に進む低気圧からのびる気圧の谷の中に入る見込みです。そのため、午前は晴れる所が多くなりますが、南西部を中心に次第に雲に覆われる所が多くなります。夜には一部で雪の降る所があるでしょう。
日中の気温は、南から張り出す高気圧や日本海に進む低気圧の影響で南風が卓越し、かなり高くなる所が多くなる見込みです。外出にはいい日和となりますが、屋根からの落雪などに注意が必要となります。

放射冷却とは

冬は、内陸を中心に特に冷え込みが強まる場合があります。地表付近から熱が逃げる現象を放射冷却と言いますが、3日(日)は東部を中心に、来週の7日以降など広い範囲で放射冷却が東部内陸を中心に強まる見込みです。
放射冷却現象は比較的よく聞く言葉だと思いますが、なぜこのような強い冷え込みが発生するのでしょうか。
日中は太陽からの光で地表面付近が暖められますが、日没後は太陽による加熱はほとんど無くなります。
絶対零度でない全ての物体は、放射によって絶えず熱を失っています。日中は失う熱よりも受け取る熱の方が大きいため、地表面付近は暖められます。しかし、太陽が沈んでしまった夜は、熱を失う一方となります。この時に風が強いと、周りの空気とかきまぜられて、それほど冷え込みは強まりませんが、風が弱く、また、空気が乾燥していた場合、冷え込みを邪魔するものがないのです。空気が湿潤な場合、冷え込むことによって空気中の水蒸気が凝結します。水はその相が変わる際に熱の出入りがありますが、気体から液体、固体になる際は熱を出すため、空気の冷え込みを妨げることになります。
このため、空気が乾燥した風の弱い晴れた朝は、冷え込みが強まることがあるのです。
統計史上最も冷え込みが強まったのは1902年1月25日の旭川で、氷点下41.0度を記録しました。この時も、上空に非常に強い寒気が流れ込んだことに加え、放射冷却現象が強まり、冷たくなった空気が上川盆地にたまったため、このような低温を記録しました。
ちなみに、これまでの最低気温20位までは、富士山を除けば、全て北海道内での記録となっています。