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明日、9月1日は防災の日です。今年は、大阪府北部の地震や平成30年7月豪雨などの災害が発生しました。毎年のように大きな災害が起きる昨今ですが、防災対策はできていますか?9月は各地で防災に関するイベントも開催されますので、日頃の防災対策や知識を復習するためにも、足を運んでみてはいかがでしょうか。
この8月は多くの台風が発生したこともあり、今回は台風情報の読み解き方について解説していきます。

防災の日とは

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「9月1日は防災の日」と認知されている方は多いのではないでしょうか。防災の日は、およそ60年前の1960年(昭和35年)に、災害についての認識を深め、それらに対処する心構えを準備するために制定されました。1923年(大正12年)9月1日に発生し、10万人を超える死者・行方不明者を出した「関東大震災」に由来していますが、この時期注意したいのが、台風に関する災害です。
7月末に上陸した台風12号をはじめ、今年の台風はあまり見かけないルートで接近してくるという印象をお持ちの方も多いと思います。今回は台風情報の見方について改めて触れていきます。

台風進路予報から読み解く台風情報

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台風の接近数、上陸数は8月が最も多いですが、次いで多いのは9月です。この先も台風への対策をしっかりしていきましょう。
台風が接近してくると発表される、「台風進路予報」から得られる情報を解説していきます。
図の①現在の中心位置、②暴風域、③強風域は、発表時刻現在の情報になります。ここの解釈は多くの人が認識されていると思います。
では、④、⑤についてはどうでしょうか。
④予報円ですが、tenki.jpでは点線で表示されます。時間とともにこの破線の円は大きくなっていますが、決して時間とともに台風が大きくなるということではありません。この予報円は、予想時刻に台風の中心が70%の確率で入る範囲を円で表しており、この点線の範囲外でも台風の影響を受けるということに注意が必要です。また、予報円の中心を結ぶ点線は台風が進む可能性の高いコースを示してはいますが、決してこの点線の通りに進むわけではありません。
また、⑤暴風警戒域は予報円をふまえて読み取る必要があります。暴風警戒域は、台風の中心が予報円内を進んだときに、暴風域に入るおそれのある範囲を表しています。「70%」の捉え方には個人差があると思いますが、台風に関していえば、「高確率」と判断して防災対策をするのが最善といえるでしょう。

こまめに情報を確認することが大切です!

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暴風警戒域は暴風域があると予想される時間までの表示です。ただし、時間が経つにつれ、暴風域を伴う時間が長引く(台風が勢力を落とさない)と予想された場合に、当初の予想よりも暴風警戒域に入る地域が拡がることがあります。
7月末の台風12号を例にとると、左上の27日9時の予想では、暴風警戒域が関東地方南岸付近までしか予想されず、上陸時には暴風域がないように見えますが、その15時間後の28日0時の予想である右下の予想では、関東地方~中国・四国地方まで暴風警戒域に入り、影響を受ける予想に変わっています。
一般的に、日本に接近するほど、進路や勢力の予想の確度も高まるため、台風の接近中はこまめに情報を確認するようにしましょう。

台風に備えて、普段からできること

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普段から防災対策をしておくことで、いざという時に避難しやすくなります。また、台風が実際に接近してからでは間に合わない対策もあります。機会を逃さず、思い立った時に防災の対策をするようにしましょう。
今回は、普段からできる防災対策をご紹介します。
● 家の外の備えは十分にしておきましょう
側溝や排水溝の掃除や、屋根・塀・壁などの点検、補強は日頃からしておきましょう。
● 非常用グッズを用意しておく
災害に備えて、日頃から非常用対策グッズを買っておくことをお勧めします。また、避難するときに動きやすいよう、グッズはまとめておくとよいでしょう。懐中電灯や食料・飲料水など、避難の時に何が必要か考えてみましょう。
● 家族で連絡方法や落ち合う場所を話し合っておく
連絡がつきにくくなる、あるいは連絡がつかなくなる可能性があります。あらかじめ、連絡手段や落ち合う場所について話し合い、決めておくとよいでしょう。
● ハザードマップを確認しておく
家の近くで洪水のおそれのある河川や土砂災害に警戒が必要な場所についてはあらかじめ把握し、避難の妨げにならないか等を事前に確認しておく必要があります。ハザードマップは各市区町村の役所、役場ではもちろん、国土交通省のポータルサイト(https://disaportal.gsi.go.jp/)からも確認することができます。
● 近隣の建物や道路を把握しておく
河川氾濫時の浸水に備えて、高い丈夫な建物が近くにあるか確認しましょう。また、道路が冠水してしまった時には濁った水で足元が見えなくなります。用水路やマンホールの位置を可能な限り把握しておくことで、足を取られたり、ケガをしたりする危険性を低くすることができます。
● 近所の人とコミュニケーションをとるようにする
ご近所付き合いをしておくことが、救助の際や避難所での生活の際に大きな力になることがあります。お互いに助け合えるように普段からのコミュニケーションを心掛けましょう。