12月は、全国的に気温が低く、18日(月)には東京でも最低気温が氷点下に。また、北日本を中心に度々冬の嵐となりました。日本海側では平年より降雪量が多く、雪によるスリップ事故などが発生しました。

寒冬の条件が重なり各地で低温

12月は、北極からの寒気が日本付近へ流れ込みやすく、偏西風が日本付近で南へ蛇行するなど、日本が低温となる条件が重なり全国的に気温が低くなりました。東京都心では、18日(月)に最低気温氷点下0度2分、北海道十勝地方陸別町では21日(木)最低気温氷点下24度5分を観測しました。29日(金)までの30日間の平均気温は、全国的に1度から2度くらい平年より低く、この傾向は特に西日本で強く出ました。高知県の土佐清水市では平年より2度6分、宮崎県の日向市では平年より2度5分、平均気温が低くなりました。東京の平均気温も平年より0度9分低い、6度9分となりました。

日本海側を中心に冬の嵐 記録的な大雪に

日本付近には度々強い寒気が流れ込み、強い冬型の気圧配置となりました。なかでも11日(月)から13日(水)と25日(月)から28日(木)は、強烈な寒気が押し寄せ、日本海側を中心に記録的な大雪となりました。12日(火)は、24時間に降った雪の量は多い所で、福井県大野市九頭竜で63センチ、福島県会津町で62センチ、会津若松市で50センチ、岐阜県郡上市長滝で61センチなどとなりました。福井県の九頭竜では一気に60センチ以上も積雪が増えて、記録的な大雪となりました。
また、25日(月)から28日(木)にかけては、この冬一番の寒気が日本の上空1500メートル付近に流れ込みました。この影響で、北陸や東北・北海道の日本海側などで猛吹雪となりました。27日までに観測された最大瞬間風速は北海道の稚内市宗谷岬で36.3メートル、紋別空港で34.0メートル、えりも岬では、なんと41.8メートルもの風を観測。いずれも12月としての最大の記録を更新し、 台風並みの暴風が吹き荒れました。
27日(水)の寒気の影響は、関東や東海など太平洋側へも及びました。群馬県みなかみ町藤原では、午後6時には積雪が131センチに。24時間で1メートル超のドカ雪となりました。また、静岡市からは、初雪の便りが聞かれました。

台風 同時にあるのは13年ぶり

14日(木)は台風26号が、翌週21日(木)には台風27号が、それぞれフィリピンの東で発生しました。南の海は年中暖かいため12月に台風が発生することは珍しくありませんが、12月に同時に2つあるのは、2004年以来13年ぶりのこととなりました。日本への直接的な影響はなかったものの、台風26号は16日(土)にはフィリピンを直撃し、大雨をもたらしました。また、27号も26号のあとを追うかのようにして、フィリピン南部に上陸して土砂災害などの被害をもたらしました。

新年1月はどうなる?

新年1月は、西日本を中心に寒気の影響を受けやすい見込みです。西日本は引き続き、厳しい寒さが続くでしょう。東日本も気温は平年並みか平年より低く、寒い日が多くなる見込みです。一方、北日本は、度々通過する低気圧により南から暖かな空気が流れ込むため、気温は平年並みか平年より高くなるでしょう。とはいえ、札幌の1月の平年の平均気温は氷点下3度から4度前後です。寒さ対策を万全にして、お過ごしください。