寒さの続く師走の北海道。今回は札幌近郊・小樽港におけるチカ釣りの体験記を紹介します。

ふぶきの小樽港(2017年12月8日) 撮影:日本気象協会北海道支社 佐藤雅義
ふぶきの小樽港(2017年12月8日) 撮影:日本気象協会北海道支社 佐藤雅義

大雪とふぶきの休日・・・

今月8日。自分は非番で何かしらの釣りがしたいと考えていましたが、この日の北海道は低気圧が通過したのちに冬型の気圧配置となって強い寒気が上空に流れ込み、日本海側などで風雪が強まりました。それでも大きな港内では竿を出せる場所があるだろうと札幌近郊の小樽港に向かいました。この日は小樽の日降雪量は25cm、最高気温-1.7℃と条件的には厳しい日となりましたが、短時間勝負と決めて竿を出してみました。

実況天気図(2017年12月8日12時)
実況天気図(2017年12月8日12時)

それなりに釣れる大型のチカ

仕掛けは定番ともいえるサビキ仕掛け。7本の針に小さなアミエビをこすりつけて海中に入れ、あたりを待ちます。今回の仕掛け針にはサバなどの魚の皮が付いているのを使用したので、じっと待っても釣れない時には時折竿を上下させてアタリを待つように変化を加えてみました。まき餌も撒きながら待つこと数分後、待望の一匹目が釣れました。日本海側では大型と言える15cm前後のチカでした。チカは北海道の沿岸では冬から早春にかけて産卵すると言われています。そのため、雌はこの時期、お腹に卵を抱えているのが多く、また、たくさんの栄養をとるせいか、大型の魚体が目に付きます。

釣り上げたチカ(2017年12月8日) 撮影:日本気象協会北海道支社 佐藤雅義
釣り上げたチカ(2017年12月8日) 撮影:日本気象協会北海道支社 佐藤雅義

また、少数ですが、小さなニシンも釣れました。大きさは12cmくらいですので、おそらく今年の春に孵化したものと考えられます。長年の種苗放流の成果などにより、小樽沿岸など石狩湾海域ではここ数年の間、ほぼ持続的にニシンの産卵が行われ、海が白濁する群来(くき)と呼ばれる現象が見られるようになっています。ニシンは5年魚になると30cm近くにもなると言われている魚です。より大型になってまた逢えるのを願い、ニシンは放流しました。

釣り上げたニシン(2017年12月8日) 撮影:日本気象協会北海道支社 佐藤雅義
釣り上げたニシン(2017年12月8日) 撮影:日本気象協会北海道支社 佐藤雅義

その後も飽きない程度にチカやニシンが釣れ続けました。結局寒さと風雪に耐えきれず2時間程度の釣行となりましたが、結果的には12~20cmのチカが20匹前後釣れて、悪条件の中ではまずまずの釣果となりました。地元の方に伺うと、しばらくの間はこのチカ釣りは楽しめそうとのことです。
そこで気になる今後の天気ですが、明日21日にかけては北海道付近は冬型の気圧配置となり、日本海側では沿岸などで風雪の強まる恐れがあります。22日から24日にかけての週末は冬型の気圧配置は崩れて、気圧の傾きは緩んできそうです。23日に弱い気圧の谷の通過が予想されますが、現在のところ大きな崩れとはならないでしょう。気温も平年並みに戻ることが予想される週末は、万全の防寒対策の上、冬の釣りを楽しんでみてはいかがでしょう?

釣果(2017年12月8日) 撮影:日本気象協会北海道支社 佐藤雅義
釣果(2017年12月8日) 撮影:日本気象協会北海道支社 佐藤雅義