台風5号は九州南部にかなり接近しており、上陸するおそれがあります。6日はゆっくり九州南部を北東に進み、7日は四国・中国・近畿、8日は北陸付近に達する見込みです。台風の動きが遅いため、大雨や暴風、高波などの影響が長引きそうです。

荒れた天気長引く

台風5号は九州南部にかなり接近しており、上陸するおそれがあります。6日はゆっくり九州南部を北東に進み、7日は四国・中国・近畿、8日は北陸付近に達する見込みです。台風の動きが遅いため、大雨や暴風、高波などの影響が長引きそうです。
各地の警戒事項は、以下の通りです。
【奄美地方】
雨や風のピークは6日の日中まででしょう。台風の中心はゆっくりと北上しますが、台風の外側の雨雲がかかり、7日正午までの24時間雨量は多い所で200ミリの雨が降るでしょう。これまで奄美地方で記録的な大雨になっており、名瀬などではこの48時間で年間の降水量の2割を超える雨が降っています。引き続き土砂災害などに警戒をして下さい。瞬間的にはトラックが横転するくらいの風が吹き、波は8メートルと大しけでしょう。
【九州南部】
台風は九州南部にかなり接近しており、上陸するおそれがあります。7日の朝にかけて暴風域の中にある見込みで、瞬間的には電柱や樹木が倒れるくらいの猛烈な風が吹きそうです。海はすでに大荒れとなっていて、7日にかけて波の高さは8メートルと大しけとなりそうです。24時間の雨の量は多い所で、7日正午までに500ミリが予想されています。特に南東を向いた斜面ではこれまでの雨で地盤が緩んでいるところがあるため土砂災害などに厳重に警戒して下さい。
【九州北部】
台風が最も接近するのは6日夜から7日昼前にかけてになる見込みです。6日昼過ぎから風が非常に強く吹き、瞬間的には看板が落下するくらいの風が吹くでしょう。波は7メートルと大しけになる所がある見込みです。7日正午までの24時間に局地的には500ミリの雨が降り、特に大分県本県は警戒が必要です。九州北部豪雨の被災地にも活発な雨雲がかかるおそれがあります。
【四国】
7日朝から夜のはじめ頃にかけて台風が最も接近する見込みです。6日昼前から7日夜にかけて太平洋側を中心に非常に激しい雨が降り、6日の夜から局地的にはあたりが真っ白になるくらいの猛烈な雨が降るおそれがあります。雨の量がかなり多くなるおそれがありますので、特に土砂災害などに厳重な警戒が必要です。予想される24時間の雨量は、多い所で7日正午までに700ミリ、さらに8日正午までに200~300ミリ。2日で1000ミリもの大雨になるおそれがあります。6日夕方から7日夜遅くにかけて海上を中心に風が非常に強く、7日夜遅くにかけて波は8メートルと大しけでしょう。
【中国】
台風は7日夕方から8日未明にかけて最も接近する見込みです。接近に伴い、7日の朝から非常に激しい雨が降るでしょう。24時間雨量は、7日正午まで140ミリ、8日正午までに200~300ミリに増えそうです。7日昼前から非常に強い風が吹き、山陰の海上はしける見込みです。台風の接近が大潮の時期と重なるため、高潮にも警戒が必要です。
【近畿】
7日夜から8日にかけて台風が最も近づく見込みです。7日明け方から8日にかけて局地的に猛烈な雨が降るでしょう。予想される24時間雨量は、7日正午までに250ミリ、8日正午までに300~400ミリと大雨になりそうです。風は7日朝から8日にかけて非常に強く、通勤通学時は雨風ともに強く荒れた天気になるでしょう。海は7日には大しけになりそうです。
【東海】
台風は7日夜遅くから8日昼過ぎにかけて最も接近する見込みです。台風周辺の発達した雨雲がかかり、南~南東を向いた斜面を中心に雨の量が多くなりそうです。7日正午までに300ミリ、さらに8日正午までに400~600ミリの予想。風は7日昼過ぎから8日にかけてがピークで、瞬間的には風に向かって歩きにくいくらいの強風でしょう。波はうねりを伴って大しけとなりそうです。
【北陸・関東甲信】
8日には台風が北陸付近に接近する見込みです。7日の夜から8日にかけてが雨のピークとなり、次第に風も強まるでしょう。
今後も、最新の台風情報や自治体からの情報はこまめに確認して下さい。危険な時は早めに避難ができるよう、予め避難経路や避難場所を確認しておきましょう。また、海や増水した川の様子を見に行くのは危険です。絶対に近づかないようにして下さい。