奄美地方や九州南部に大荒れの天気をもたらしている台風5号。6日の朝には九州にかなり接近し、その後上陸するおそれがあります。雨や風、波に警戒が必要な期間をまとめました。

警戒が必要な地域と期間は

強い台風5号は、海面水温が高い領域をゆっくり北上するため勢力は衰えることなく、6日の朝には九州にかなり接近し、その後上陸するおそれがあります。7日には中国や四国、近畿付近に進む可能性が高くなってきました。影響する地域と雨や風、波の警戒期間は以下の通りです。
【奄美】
台風5号の動きがかなりゆっくりなため奄美地方では活発な雨雲がかかり続け、記録的な大雨となっています。これまで奄美市名瀬では午後7時現在の24時間雨量が540ミリ、笠利では399.5ミリ、喜界島では369.5ミリと8月の2倍を超える雨が降りました。24時間で年間の雨量の1割を超えるの雨が降ると災害が起こりやすくなると言われていますが、今回は1割どころか2割近い雨量です。このあとも更に雨量が増え、6日の昼頃にかけて大雨に警戒が必要です。奄美地方ではゴーゴーと滝のような雨が降り、6日午後6時までの24時間に多いところで400ミリの雨が予想されています。いつ災害が起こってもおかしくないような危険な状態ですので、土砂災害や低い土地の浸水、川の増水や氾濫に厳重な警戒が必要です。風は6日の朝まで警戒が必要で、瞬間的には電柱が倒れるくらいの暴風が吹くおそれがあります。海は猛烈にしけて、予想される波の高さは9メートル。影響は長引き、7日にかけて高波に注意が必要です。
【九州南部】
台風5号は6日の朝には九州にかなり接近し、その後上陸するおそれがあります。台風は強い勢力を保ったまま接近するため、これまで奄美地方で記録的な大雨となったように、九州南部でも記録的な降り方になるおそれがあります。局地的にはあたりが真っ白になるくらいの猛烈な雨が降り、多いところでは6日午後6時までの24時間で600ミリ、7日午後6時までの24時間で300~500ミリの雨が予想されています。危険な降り方になるおそれがありますので、土砂災害などに厳重に警戒をして下さい。風は、トラックが横転するくらいの風が予想されています。外に出るのが危険だと感じたら、無理に外出するのは控えましょう。雨、風ともに7日の日中にかけて警戒が必要です。波は7日の夜まで高い状態が予想され、9メートルと猛烈にしけるでしょう。海の様子を見に行ったりするのは危険ですので、絶対に近づかないようにして下さい。
【九州北部】
台風が最も近づくのは6日の夜から7日の朝にかけてになりそうです。近づく前から海は荒れ、5日の夜から警戒が必要です。波の高さは7メートルと大しけになるでしょう。雨は6日から7日の昼頃にかけてがピークで、滝のような雨が降るおそれがあります。風は6日の昼頃から、瞬間的には看板が落下するくらいの非常に強い風が吹くでしょう。特に九州北部豪雨の被災地の福岡県や大分県は、自治体の情報に注意をして、危険な時は早めの避難をこころがけましょう。福冨予報士の記事台風5号 九州北部豪雨被災地は警戒をもご確認下さい。
【四国】
台風5号は7日に接近する見込みです。すでに海はしけており、6日は8メートルと大しけになるでしょう。7日にかけても高波に警戒が必要です。太平洋側ほど大雨となり、ピークは6日の昼頃から7日までとなりそうです。風は6日から強まり始め、台風接近の7日がピークでしょう。
【中国、近畿、東海】
中国は7日、近畿は7日から8日にかけて台風が接近するでしょう。雨や風、波のピークは7日から8日にかけてとなる見込みです。特に台風からの湿った空気がぶつかる東~南東を向いた斜面では大雨になりそうです。7日には台風の接近に伴い暴風が吹き荒れるおそれがあり、海はうねりを伴い大しけとなるでしょう。
※また、5日から8日は大潮の期間と重なるため、西日本では高潮にも警戒をして下さい。