台風5号は動きがゆっくりなため、荒天が長い時間続く恐れがあります。記録的な大雨の恐れもあり、厳重な警戒が必要です。

◆台風5号 記録的な大雨の恐れも

台風5号は動きがかなりゆっくりで、影響が長い時間続く恐れがあります。奄美地方は台風本体の活発な雨雲が6日(日)にかけてかかり続け、記録的な大雨となる恐れがあります。非常に激しい雨や猛烈な雨が降り、多い所では総雨量が800ミリを超すような大雨となる可能性もあります。これは平年の8月ひと月の雨量の3倍ほどの雨で、大きな災害が発生する危険のある降り方です。土砂災害や河川の氾濫、浸水害などに厳重に警戒して下さい。市町村の避難勧告等に注意し、早めの安全確保を心掛けて下さい。
大雨に加えて、暴風も6日(日)にかけて長く続くでしょう。トラックが横転してしまうよう風が吹き荒れる恐れがありますので、警戒が必要です。海上は猛烈にしけますので、海岸付近には近づかないようにして下さい。
なお、1976年の台風17号も似たコースをとり、動きが遅く、奄美市の名瀬で3日間の総雨量が900ミリを超えるような記録的な大雨となっています。

◆西日本を縦断の恐れ

その後、台風5号は6日(日)夜には九州に接近、上陸する恐れがあります。予報円の中心を進めば、7日(月)にかけて、西日本を縦断する恐れがあります。
九州南部は5日(土)夜から、九州北部や中国、四国は6日(日)の午後から大荒れの天気となるでしょう。暴風が吹き荒れ、非常に激しい雨の降る所もありそうです。総雨量が500ミリを超えるような記録的な大雨となる恐れがありますので、土砂災害や河川の増水、氾濫、浸水害に警戒して下さい。九州北部豪雨の被災地でも大雨となる恐れがあり、特に警戒が必要です。高波、大潮の時期にあたるため高潮にも警戒が必要です。7日(月)にかけても大荒れの天気が続き、交通機関への影響も懸念されますので、交通情報にも注意して下さい。近畿も7日(月)から荒れた天気となる恐れがあります。
6日(日)以降の予報円はまだ大きく、台風の進路によっては東海や関東も直接的な影響を受ける可能性があります。予報円の中心を進むコースでも台風周辺の湿った空気が入り、局地的に雨雲やカミナリ雲が発達することがありますので注意が必要です。
なお、この情報は4日の資料をもとに作成しています。台風の進路によっては予想が大きく変わる可能性もありますので、最新の台風情報にご注意下さい。日直予報士でも随時、記事を更新していきます。