北海道は、高山植物が海岸付近に見られるなど植物も北海道独自の生態系となっています。
北海道各地には天然の花畑(原生花園)があり、花たちが咲き乱れる季節がやってきました。
今年の北海道は夏らしい夏となりそうです。
道内各地で花々が楽しめそうです。

サロベツ原生花園(2017年6月17日) 撮影:日本気象協会北海道支社 持田浩
サロベツ原生花園(2017年6月17日) 撮影:日本気象協会北海道支社 持田浩

原生花園

緯度が北緯40度を超える北海道は、本州の標高1000m付近の樹木が普通に街中で見られ、道北の一部ではいわゆる高山植物が海岸付近で観察することもできます。
原生花園とは、海岸付近の湿原や砂丘などで人の手が加わっていない天然の花畑です。
これから本格的な夏に向けて自然そのままの状態で花が咲き乱れ、その種類は数百種にも及ぶと言われています。
それぞれの花の期間は短いですが、かわるがわる次々と違う花が咲き始め、9月頃まで花の季節が続きます。

野を彩る花たち

画面左側 ハマナス
バラ科の花で、とてもよい香りがします。
葉と花の色のコントラストがはっきりしており、5月から8月が花期です。
北海道の花に指定されており、また北海道の石狩市や稚内市、江差町など10以上の町の花としても指定されていることからも分かるように、北海道の人々にとってとても親しみのある花です。
また皇太子妃雅子さまのお印でもあります。
画面右側 エゾスカシユリ
ユリ科の花で、多くのユリが横向きに咲くのに対して、エゾスカシユリは上向きに咲きます。
花びらの根元にすき間があることが特徴の一つです。
青森県の北端が自生する南限といわれています。6月中旬から7月頃が花期です。
原生花園のある小清水町などが町の花として指定しています。

2017年6月17日 撮影:日本気象協会北海道支社 持田浩
2017年6月17日 撮影:日本気象協会北海道支社 持田浩

北海道の夏は

今週は高気圧に覆われ、全道的に晴れる日が多くなりそうです。
気温は明日27日も平年より低いですが、その後週末にかけては平年並みか高くなります。
汗ばむ陽気となる日もあるでしょう。
また、先日7月から9月の3ヶ月予報が発表されました。
天気は周期的に変わりますが、全体として気温は高めに経過するとのこと。
北海道でも、日中は30度を超えて内陸では35度を超えるような日もあるかもしれません。
しかし原生花園のある海岸地域では、日中は暑くても朝晩は海から涼しい空気が入ります。
原生花園へおいでの際は、羽織る物を準備して風に揺れる花畑を楽しみましょう。