関東地方は29日(土)、大気の状態が不安定になります。あちらこちらで雨雲や雷雲が発達するでしょう。晴れていても急な雨や落雷、突風に注意が必要です。

29日(土)午前9時の予想天気図
29日(土)午前9時の予想天気図

午後はにわか雨や雷雨に

29日(土)は、気圧の谷が本州付近を通過します。上空約5500メートル付近には、この時期としては強烈な寒気が流れ込むでしょう。関東の上空では、マイナス24度くらいと、平年より10度近く低い予想です。地上付近との温度差が大きく、関東地方は大気の状態が不安定になるでしょう。朝から晴れる所が多いものの、昼過ぎから夜にかけては、あちらこちらで雨雲や雷雲が発達する見込みです。
屋外での活動は天気の急な変化に注意が必要です。急に空が暗くなる、急に冷たい風が吹いてくる、ゴロゴロとカミナリの音が聞こえ始める、といった現象は雷雲が近づいているサインです。周囲の様子に気を配り、急な雨や落雷に備えましょう。

過去にはGWに竜巻が発生

大気の状態が不安定な時は、「竜巻などの激しい突風」にも注意が必要です。5年前のゴールデンウィークには、今回のように上空に強い寒気が流れ込んで大気の状態が不安定になり、竜巻が発生して大きな被害が出ました。下の図は、その2012年5月6日の午後1時の雨雲のようすです。

この日、関東地方では局地的に積乱雲が発達、茨城県や栃木県で複数の竜巻が発生しました。このうち茨城県常総市からつくば市付近で発生した竜巻では、基礎ごと住家が転倒したり、屋根が飛ばされたり、トラックが横転したりと、大きな被害が出ました。竜巻の強さをあらわす藤田スケールはF3と、日本ではあまりないような強さでした。また、水戸では直径28ミリの「ひょう」を観測しました。この日と同じことが起こるとは限りませんが、29日(土)は、竜巻などの激しい突風が吹いたり、ひょうが降ってきたりしてもおかしくありません。今後もtenki.jpで最新の情報を確認してください。