長野県千曲市の「日本一のあんずの里」であんずが開花しました。平年より1日早く、昨年より9日遅い開花です。

長野県千曲市「あんずの里」で開花したあんずの花 4月6日撮影(信州千曲観光局提供)
長野県千曲市「あんずの里」で開花したあんずの花 4月6日撮影(信州千曲観光局提供)

あんず開花予想的中 「日本一のあんずの里」で平年並の開花

3月は足踏みしていたさくら前線がようやく動き出し、今週は各地でさくらの開花・満開のニュースでにぎわっていますが、さくら以外の花も春を彩りはじめています。
きょう4月6日、日本一と称される長野県千曲市の「あんずの里」であんずが開花しました。昨年より9日遅く、平年より1日早い開花となり、ほぼ平年並の開花です。先日発表した「あんず開花予想」が見事に的中いたしました。
さくらの開花状況と比べてみると、長野県内でさくらが開花したのは南部(飯田市)のみで、中部や千曲市のある北部では、来週以降に開花すると予想しています(4月5日現在)。雪が多く春の訪れが遅い地域では、昔から、さくらよりも先にあんずが春を告げるといわれており、あんずが「春」の象徴になっています。この地域としては例年どおり、さくらよりもひと足早く、あんずが春を告げる結果となりました。

長野県内のさくら開花予想とあんずの開花状況
長野県内のさくら開花予想とあんずの開花状況

今週末は夏日予想 一気に開花進む

標高380~450m、約5km四方のゆるやかな斜面に位置する「あんずの里」。きょう開花宣言が出たのは、標高が低い平地付近の花です。まだ咲いているのは数輪ですが、周りのつぼみもかなり膨らんでおり、開花間近といったようすです。週末8日(土)は最高気温が25度と、夏日(最高気温25度の日)になる予想となっています。この暖かさで平地部だけではなく、標高の高い山間部にかけても一気に開花が進むでしょう。

この先の千曲市付近の天気(2017年4月6日16時発表)
この先の千曲市付近の天気(2017年4月6日16時発表)

見頃は来週 「日本一」の景色までカウントダウン開始

9日(日)以降は、やや日差しは少なめですが、平年並みの気温で推移します。このため、「あんずの里」全体の開花も進み、来週には里山一面がピンク色に染まった美しい光景が広がるでしょう。14日(金)以降は、晴れて再び気温が上がり、さらに開花が加速しそうです。
来週には、「あんずの里」の最も高い位置にある上平展望台から、里山一面がピンク色に染まった「一目十万本」の絶景を眺めることができるでしょう。日本一と称されるこの景色が見られるのは、もう間もなくです。あんずの里では、4月16日まで「第62回あんずまつり」も開催中です。
「あんずの里」の詳しい開花状況はこちら
●信州千曲観光局 あんず開花に関する情報 http://chikuma-kanko.com/category/info/anzu/

昨年の見ごろをむかえたあんずの里のようす(千曲市観光協会提供)
昨年の見ごろをむかえたあんずの里のようす(千曲市観光協会提供)

さらに来週はあんずとさくらが競演

あんずは、さくら(ソメイヨシノ)よりも背丈が低いため、より間近で花を楽しむことができるのも特徴です。ゆっくり散歩をしながら、写真を撮りながら、香りを楽しみながら、長野の春を感じることができます。
また、隣接する長野市では12日(水)にさくらの開花が予想されています。来週後半は、日差しにも恵まれて、さくらとあんずの贅沢なお花見が楽しめそうです。
現在見ごろを迎えている東京周辺のさくらのお花見スポットでは、9日(日)に雨が予想されており、花散らしの雨になりそうです。お花見のタイミングを逃してしまいそうな方、まだまだ春を楽しみたいという方は、来週、春を追いかけて長野県まで足をのばしてみてもよさそうですね。

昨年の見ごろをむかえたあんずの里のようす(千曲市観光協会提供)
昨年の見ごろをむかえたあんずの里のようす(千曲市観光協会提供)