2月前半は強い寒気の影響で鳥取市などで記録的な大雪。2月後半は度々春の嵐に見舞われました。3月は?「2月の天候まとめ」と「3月の見通し」をまとめました。

◆鳥取市など山陰から近畿北部で記録的な大雪

2月10日から12日は冬型の気圧配置が強まり、西日本の上空5500メートル付近に氷点下39度以下という数年に一度レベルの強烈な寒気が流れ込みました。西日本は広く雪が降り、特に、近畿北部から山陰地方にかけては、記録的な大雪となりました。鳥取市では9日には0センチだった積雪が、10日には62センチと一気に雪が降り積もり、さらに11日の午後1時には91センチに達しました。鳥取市で90センチ以上の積雪となるのは、1984年の90センチ以来、33年ぶりのことでした。そのほか、最深積雪は広島県庄原市の高野146センチ、岡山県真庭市の上長田135センチ、広島県北広島町の大朝90センチ、鳥取県倉吉市61センチと、いずれも2月の1位の記録を更新し、年間でも2位から3位の記録的な積雪となりました。
記録的な大雪の影響で、列車の運行に大きく支障が出たり、国道などで車が立ち往生したりと、交通機関が乱れました。また、鳥取港では雪の重みで漁船が転覆、沈没するなど、雪による被害が相次ぎました。

◆春の嵐度々

2月後半は日本列島は度々春の嵐に見舞われました。16日から17日にかけては低気圧が発達しながら中国東北区から北海道の北へ進みました。広く南風が強まり、16日は九州北部で、17日には関東や北陸、四国、九州南部・奄美で続々と春一番が観測されました。17日、東京都心では今年初めて最高気温が20度を超えました。20日にも再び春の嵐に見舞われました。日本海で低気圧が発達し、強い南風が吹き荒れました。東海や近畿で春一番を観測。近畿では2013年以来4年ぶりの観測でした。この日、東京では最大瞬間風速28メートルを観測。強風の影響で、空の便に欠航や遅れ、関東で電車の遅れなど、交通機関に影響がでました。強まった風雨の影響で、千葉県や神奈川県などでは一部で停電も発生しました。22日から23日にかけても低気圧が発達しながら日本海から本州付近を進みました。22日は中国地方でも春一番が吹き、23日は沿岸部を中心に南風が強まりました。23日は高知県の室戸岬で32.9メートル、千葉市で25.9メートルの最大瞬間風速を観測しました。
度々、春の嵐に見舞われましたが、その翌日には冬型の気圧配置に変わり、強い南風から北風に変わりました。このため、寒暖の差が激しくなりました。東京都心の最高気温は17日と20日は20度くらいまで上がりましたが、翌日には一気に10度ほど気温が急降下し、冬の寒さが戻りました。

◆3月はどうなる?気になる桜の開花は?

3月の天気傾向はどうなるでしょうか。1か月予報の資料をもとにみてみます。
3月のスタートは次第に天気は下り坂に向かい、2日は広く雨が降るでしょう。その後は高気圧に覆われやすく、九州から関東の太平洋側は晴れる日が多くなりそうです。日本海側は雨や雪の日が多いですが、東北や北海道では寒気の影響が弱く、例年より雪の日は少なくなるでしょう。気温は九州から関東は平年並み、東北や北海道で平年より高い見込みです。
3月中旬から下旬は高気圧に覆われやすく、九州から関東にかけてと東北・北海道の太平洋側は晴れる日が多くなるでしょう。東北と北海道の日本海側はまだ雪や雨の日が多くなりそうです。九州から北海道の気温は平年並みか高いでしょう。関東以西では春本番の暖かさの日が多くなる見込みで、桜のつぼみもほころびそうです。日本気象協会の予想では3月下旬には東京都心や名古屋市、大阪市など含め、続々と桜の開花の便りが届きそうです。北国も例年より早く春めく日が多くなるでしょう。
街が桜色に染まるのも遠くなさそうです!