九州では福岡県、佐賀県、長崎県、鹿児島県に霜注意報が発表されており、あす(3月1日)朝は遅霜に対する注意が必要です。
霜注意報はあらかじめ発表される期間が設定されていますが、ことし、これらの県では通常より早い時期から遅霜についての注意報が発表されることになりました。

霜注意報に発表期間があるのは?

霜による農作物への被害への注意を呼びかける霜注意報ですが、実は霜注意報は冬の間は発表されません。これは、冬の間は霜が降りることがむしろ普通であり、霜が降りたとしても被害が発生するおそれは小さいためです。
霜注意報は、晩秋の早霜と、早春の遅霜を対象として発表されることになっており、それぞれ発表する期間があらかじめ決められています。
(ただし、鹿児島県の種子島・屋久島地方や奄美地方は、もともと温暖な地域であり、冬でも霜による被害が発生する恐れがあることから、冬の間も霜注意報が発表されます)

霜注意報が早めに発表されたのは?

遅霜についての霜注意報が発表される期間は、九州の早いところでも、鹿児島県(薩摩・大隅)の3月10日以降に降りる遅霜から。しかし、ことしは福岡県、佐賀県、長崎県(北部・南部・五島)、鹿児島県(薩摩・大隅)について発表期間が繰り上げられ、3月1日以降に降りる遅霜を対象として霜注意報が発表されることになりました。
これは、この冬の天候が関係しています。九州はこの冬の気温が全般に高めでした。このため、農作物が例年より早く成長し始めており、特に茶が早い時期から霜の被害を受ける恐れがあることから発表期間が繰り上げられたのです。
なお、大分県本県、宮崎県は例年どおり、3月20日以降に降りる遅霜を対象として発表されます。

あす(3月1日)朝は遅霜に注意

今夜は穏やかに晴れて放射冷却現象が強まるため、あす(3月1日)朝は冷え込みが強まり、内陸や山沿いを中心に遅霜が降りる所がある見込みです。茶の新芽などが遅霜の被害を受けるおそれがありますので、防霜ファンを回すなどし、農作物の管理に注意をしてください。