27日(金)と29日(日)は全国的に南よりの風が強まるでしょう。気温も急上昇し、春先の陽気を思わせるほど。雪の多く積もっている所では雪崩に要注意。

27日(金)午前9時の予想天気図
27日(金)午前9時の予想天気図

金曜日と日曜日は荒れ模様

1月中旬は冬型の気圧配置が長く続き、強い寒気の影響を受けましたが、この先は冬型になっても一時的です。27日(金)と29日(日)は、いずれも低気圧が日本海から北海道付近へ進んで、全国的に南よりの風が強まるでしょう。強い寒気の南下はなく、一方で南からの暖気の影響を受ける見込みです。
27日(金)の低気圧は、日本海で発達する、という点がポイントです。このため低気圧に近い北海道を中心に風が強まる見込みです。北海道や東北、北陸では風速15メートル以上と、風に向かって歩けないくらいの所もあり、沿岸部を中心に荒れた天気となるでしょう。また、この南風が日本列島に春先のような暖かな空気を運んできます。上空1500メートル付近の気温の変化を見てみますと、27日(金)は、きょう25日(水)より10度前後高くなり、3月下旬から4月下旬並みです。関東以西では15度くらいまで気温の上がる所もあるでしょう。
また、29日(日)の低気圧は、27日ほど日本付近で発達する予想にはなっていませんが、南からさらに暖かい空気が流れ込み、北側にある冷たい空気との気温の差が大きくなるでしょう。このため低気圧から延びる寒冷前線付近で雨雲や雪雲が発達する可能性があります。風の強い範囲も広がり、北海道から北陸だけでなく、関東から西でも風の影響が大きくなりそうです。

春一番とは?

春一番とは、2月4日頃の立春から3月21日頃の春分までの間に、初めて吹く南よりの強い風のことです。発表の条件は地方ごとに若干異なり、関東地方は、東京で風速8メートル以上、最高気温が前日より高いなど、いくつかあります。(北海道や東北、沖縄は春一番の発表がありません)今回は立春より前の強風ですので、春一番にはなりませんが、低気圧の発達具合によっては春一番を思わせるような強い南風が吹き荒れる恐れがあります。交通機関に影響を及ぼすことも考えられます。お出かけは、時間に余裕を持ち、最新の天気予報や交通情報をこまめにチェックするとよいでしょう。また、南風により気温が急激に上昇しますので、雪の多く積もっている地域では雪崩に注意が必要です。