今年の流氷は平年より早いペースで南下しており、またその範囲も平年を上回っています。来週には北海道沿岸からも水平線のかなたに流氷が確認でき、陸地に接岸するところもある見込みです。
現在の流氷と今後の予想
流氷は海に浮かんでいるため、その動きは風向きによって決められ、たとえば北よりの風が吹くと南下し、逆に南よりの風が吹くと北上します。
北海道付近は12月から北よりの風の吹きやすい日が多く平年より南下が早まっています。
6日夕方で、流氷は北海道のオホーツク海沿岸紋別市の海岸から40キロから50キロの海上まで近づいています。
週明けからは北海道付近は冬型の気圧配置となる日が多くなり、北または西よりの風が吹きやすくなります。
このため流氷はさらに南下し、オホーツク海の沿岸に近づき、一部は接岸する可能性があります。
※流氷豆知識
「流氷初日」とは、視界外の海域から漂流してきた流氷が、視界内の海面で初めて見られた日。つまり海岸付近から観測して、沖合(水平線付近)に流氷が確認できた最初の日です。
流氷が接岸、または定着氷と接着して沿岸水路が無くなり船舶が航行できなくなった最初の日は「流氷接岸初日」とよばれます。
ぜひ流氷観光へ
これから始まる本格的な流氷の時期、紋別市や網走市からは流氷を砕きながら進む流氷砕氷船が運行され、砕け散る流氷の音など、迫力のある流氷観光が体験できます。
また、JR北海道でも、オホーツク沿岸を走る流氷観光列車が運転され、車窓からの氷原を楽しむことができます。
最近ではガイドと一緒に流氷の上を歩いたり、流氷の海に入って(もちろん専用の装備をして)遊んだりする流氷ウォークも行われています。
本格的に寒さが厳しくなる時期ですが、ぜひ流氷観光へいらしてください。