12月の天候まとめです。今年の12月は北海道では度々大雪に見舞われました。札幌では2度の記録的な大雪で、交通機関に大きな影響がでました。また、本州では南風が強まり、師走とは思えない暖かさの日も。気温の高い状態が続いた沖縄では4日は12月としては記録的な高温となりました。

◆低気圧発達 札幌は2度のドカ雪 本州は南風強まり、記録的高温も

12月は度々日本付近を低気圧が発達しながら通過し、冬型の気圧配置となりました。北海道では大雪に見舞われ、本州付近でも風が強まり、荒れた天気となった日がありました。特に荒天となったのが10日から11日と22日から23日でした。
◆10日から11日にかけては低気圧が北海道付近を進み、冬型の気圧配置になりました。強い寒気が流れ込んだ北海道では日本海側を中心に大雪となり、札幌の10日の最深積雪は65センチに達しました。積雪が65センチ以上となるのは12月上旬としては1987年以来29年ぶりでした。ササラ電車(竹製のブラシを回転させて軌道の雪を払う電車)が立ち往生し、除雪が追いつかなくなり、列車が運休するなど交通網に大きな影響がでました。
◆22日から23日にかけては、低気圧が発達しながら北日本付近を進みました。22日は広く南風が強まり、高知県の室戸岬では最大瞬間風速37.2メートルを観測しました。最大瞬間風速24.2メートルを観測した新潟県糸魚川市では大規模火災が発生しました。強い南風の影響で、12月としては記録的な暖かさとなった所もありました。松江は最高気温が22度6分と12月の1位の記録を更新。金沢では23度6分まで上がり、1929年12月16日の記録に並び、1位タイとなりました。東京も夜に20度2分まで上がり、12月下旬としては10年ぶりに20度以上となりました。
一方、低気圧が通過した北海道では広い範囲で大雪となりました。札幌では2日間で一気に50センチ以上積雪が増え、23日は積雪が96センチに。12月に90センチ以上の積雪となるのは、1966年以来50年ぶりでした。新千歳空港で欠航便が相次ぐなど、交通機関に大きな影響がでました。

◆沖縄 師走なのに暑かった!

沖縄は12月に入っても気温の高い状態が続き、汗ばむような日もありました。特に、4日は12月としては記録的な暑さとなりました。那覇では最高気温が28度2分まで上がり、12月の1位の記録を更新。那覇で12月に28度台まで気温が上がるのは1914年12月1日の28度以来、12月としては102年ぶりのことでした。宮古島でも28度3分まで上がり、12月の1位の記録を更新しています。
日中だけでなく、夜も暖かな空気に包まれたことがありました。那覇では、21日の最低気温は22度4分までしか下がらず、12月下旬としては最も高くなりました。
※12月も北海道で度々大雪となるなど、気象が生活に大きな影響を与えました。今年も残すところあと数時間。来年は穏やかな天候に恵まれ、気象災害の少ない一年であって欲しいと願っています。