11月の天候まとめです。今年の11月は北海道は度々大雪に見舞われ、関東では記録的に早い積雪を観測しました。また、北と南で気温差が大きく、特に21日は8年ぶりに真冬日と真夏日が同日に観測されました。

◆北海道 度々大雪に

北海道には強い寒気が流れ込み、度々大雪に見舞われました。11月6日は札幌で明け方から雪の降り方が強まり、23センチの降雪を観測しました。11月上旬に20センチ以上の雪が降るのは統計開始以来、初めてのことでした。
また、11月16日には旭川で未明から正午までに一気に35センチの積雪が増えました。ここ10年でめったにない雪の降り方となりました。そんな旭川では10月29日から積雪が30日連続で観測されたとして、根雪(長期積雪)の初日が10月29日で確定しました。これは北海道史上最も早い根雪のスタートとなりました。

◆11月21日 真冬と真夏が同居

北から南に長い日本列島ですが、10月に続き、11月も南北で気温の差が大きくなりました。北海道は連日のように厳しい寒さとなる一方で、沖縄県の石垣島では11月19日に真夏日になり、これまでの真夏日の最も遅い記録を更新しました。
特に、南北の気温差が顕著だったのが11月21日。北海道では稚内など41地点で一日中気温が氷点下の真冬日となりました。その一方で、沖縄は真夏のような暑さとなりました。沖縄の大東島地方、北大東では最高気温が30度2分まで上がり、真夏日となりました。同じ日に真冬日と真夏日が観測されるのは2008年11月8日以来、8年ぶりのことでした。

◆11月24日 関東で記録的に早い積雪

11月24日は関東にも真冬並みの強い寒気が流れ込み、本州の南岸沿いを低気圧が進みました。関東は降り始めは雨でしたが次第に雪に変わりました。午前6時15分には東京都心も雨から雪に変わり、「初雪」を観測しました。1962年以来、54年ぶりの早い雪の便りでした。まだ11月というのに、関東のほとんどの地域から初雪の便りが届きました。山沿いや内陸部では午前7時頃から、平野部でも午前8時頃から雪が積もり始めました。24日の最深積雪は、栃木県の奥日光21センチ、群馬県の草津13センチ、谷6センチ、前橋、宇都宮、つくば4センチ、千葉2センチ、水戸1センチ。11月に1センチ以上の積雪となるのは、熊谷と前橋では1950年以来66年ぶり、宇都宮では統計開始以来、初めてのことでした。東京都心は午前11時に、観測場所の半分以上が雪で白くなっていることが確認され、積もっている雪は1センチに満たないものの、積雪0センチとして観測されました。11月に積雪が観測されるのは、1875年以来、初めてのことでした。