台風16号は非常に強い勢力で20日午前0時過ぎに鹿児島県大隅半島に上陸。九州南部に記録的な大雨をもたらしました。なかでも、宮崎県日向市は長時間にわたって激しい雨が降り続き、24時間雨量は観測史上1位の578ミリを記録しました。

宮崎県日向市の雨量

上のグラフは、宮崎県日向市で観測された19日から20日にかけての1時間ごとの雨量を示しています。19日夜から雨が強まり、1時間30ミリ以上の激しい雨が20日午前4時まで9時間も連続で降り続いたことがわかります。19日23時までの1時間には87ミリという猛烈な雨も観測されました。
日向市では20日午前7時40分までの24時間に578.0ミリもの雨量を観測。日向市での観測史上1位の記録となりました。日向市の平年の年間降水量の約4分の1にも当たる雨がわずか1日で降ったことになります。

宮崎県に次々と雨雲が流れ込む

台風16号は鹿児島県の大隅地方から宮崎県の南部を進み、宮崎県の北部にある日向市からは比較的離れていました。しかし、台風16号が九州に接近するとともに、台風の外側の雨雲が宮崎県に次々と流れ込み、この状況が台風が通り過ぎてしまうまで続きました。同じ場所で激しい雨が長時間降り続けた結果、総雨量が記録的な多さとなりました。

浸水などに注意を

日向市など記録的な大雨となった九州南部では浸水などの被害が発生しているところがあります。浸水している場所は、足元が見えないため歩くのはたいへん危険です。また、これまでに降った大量の雨で地盤が緩んでいるところがありますので、引き続き土砂災害などにご注意ください。