9月の星空

9月は夏の星座をまだまだ見やすい時期で、夜のはじめ頃は真上に夏の大三角を見ることができます。
しかし時間の経過とともに夏の星座は西の空へ傾き、東の空からは冬の星座が顔を出すようになります。

さそり座から逃げるオリオン座

夏の星座の代表格はさそり座、一方、冬の星座の代表格と言えばオリオン座でしょう。
さそり座は夜のはじめ頃、西の空に赤く光るアンタレスが目印です。
一方、オリオン座は三つ並んだ星と、それを挟むように、オレンジ色のベテルギウスと青白いリゲルの二つの明るい星が特徴です。
この二つの星座は同じ時間に見ることはできません。このことをギリシャ神話では次のように語られています。
オリオンは一番の狩人でしたが、そのうち力を自慢し、ひどいふるまいを行うようになりました。
これを見かねた女神がオリオンを懲らしめるためサソリを放ち、刺されたオリオンは死んでしまいました。
サソリもオリオンも、のちに星座となりました。しかしサソリを恐れているオリオンは、サソリが西の空に沈んでからでないと、空に昇ってこられなくなりました。
実際の空でも、9月の中頃ではさそり座は午後9時頃には西の空へ沈んでゆきますが、オリオン座が恐る恐る東の空から昇ってくるのは3時間も後の午前0時頃になってからです。

画像参照:Yahoo!きっず図鑑
画像参照:Yahoo!きっず図鑑

秋の夜長

今週の22日木曜日はいよいよ「秋分」。
日中より夜間の方が長くなり始めるころです。
北海道は地理的に北に位置するため、ほかの地域よりどんどん日の暮れる時間が早まります。
このため黄昏時には夏の星座が、夜遅くには冬の星座が楽しめ、星空に季節の移ろいを感じるにはよい季節といえるのではないでしょうか。
さて、18日日曜日、19日敬老の日は連休です。
星空観察には、本州方面は二日間ともあいにくの天気となってしまいそうですが、19日には北海道や沖縄方面できれいな星空が望めそうです。