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秋雨前線とはどういうものか

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季節が夏から秋へ移り変わる頃には、夏の高気圧の勢力が弱まり、その北側には秋雨前線が発生するようになります。その仕組みについて解説します。

秋雨前線とは

「前線」というのは、違う性質をもった空気と空気の境目のことを言います。詳しく言えば、空気の境目となる地上の線のことです。「梅雨前線」は梅雨の頃に現れますが、「秋雨前線」は、季節が夏から秋へ移り変わる、ちょうど今頃に現れはじめます。早ければ8月下旬頃から現れる年もあります。
発生の仕組みは、日本の夏に暑さをもたらす太平洋高気圧の勢力が弱まり、逆に北から、冷たく湿った性質をもったオホーツク海高気圧や、中国大陸から冷たく乾いた性質をもった秋の移動性高気圧が日本付近へ進んできます。夏の暑い空気と、秋の少し涼しい空気、これらの性質の違う空気と空気がちょうど日本付近でぶつかり合い、せめぎ合って、相撲を取るような形になります。ここに秋雨前線が発生します。空気がぶつかり合って、行き場がなくなり、上空へ持ち上げられます。持ち上げられた空気は、上空で次第に冷えて雲が発生します。このため、秋雨前線が停滞しやすくなると、曇りや雨の日が続き、天気がぐずつくようになります。
今年は、夏の高気圧が2つに分かれていたため、夏の間も太平洋高気圧の勢力は強くありませんでしたが、北からの少し涼しい秋の高気圧が張り出してきたために、秋雨のシーズンに入り始めるとみられます。

来週は秋雨続く

11日(日)以降は、本州付近に秋雨前線が停滞しやすくなるため、曇りや雨とすっきりしない天気が続く所が多いでしょう。12日(月)から13日(火)にかけては、強く降る所もあり、まとまった雨になりそうです。秋雨の雨は、梅雨の雨に比べると、湿った暖かい空気の流れ込みは弱まることが多く、割と長くシトシトと降るタイプの雨が多くなります。とはいえ、秋雨前線の南側から台風や熱帯低気圧が接近するなど、かなり大気の状態が不安定になることがあり、真夏に起こるような豪雨になることもあり、まだまだ大雨に気をつけなければなりません。

平成27年9月関東・東北豪雨から1年

ちょうど1年前の2015年(平成27年)9月7日~11日にかけて、西日本から北日本にかけての広い範囲で大雨となり、特に関東地方と東北地方では記録的な大雨となりました。総降水量は関東で600ミリを超えた所もあり、茨城県常総市付近で鬼怒川の堤防が決壊し、大規模な災害となり、「平成27年9月関東・東北豪雨」と名付けられています。
この時の大雨の理由は、台風18 号やその後、台風から変わった低気圧に向かって南から湿った空気が流れ込んだということが大きく影響しましたが、台風が接近する前の7日~9日頃にかけて、日本付近には前線も停滞していたため、雨量が増えたことが考えられます。
きょう10日(土)は、新たにフィリピンの東海上に台風14号が発生しました。まだ秋雨前線や台風などと、災害の起こりやすいシーズンは続きます。特に、雨が予想されている日は、雨の量や降り方など、気象情報にご注意ください。


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