けさは標高の高い所で10度以下まで気温が下がった所もあり、少しだけ秋の気配を感じられました。宇都宮地方気象台は、アキアカネの初見を発表。平年よりも6日遅く、昨年より2日早い観測です。

全国各地にある気象台では、季節の進みや遅れを把握するために、生物季節観測を行っています。今週は台風や熱帯低気圧、前線の影響で大雨となった所もある中、秋の便りは続々と届きました。きょう10日(土)は、宇都宮地方気象台で、アキアカネの初見が発表されました。平年よりも6日遅く、昨年より2日早い観測です。その他、月曜からさかのぼると、5日(月)奈良でエンマコオロギを観測し(平年より15日遅く 昨年より1日遅い)、ヒガンバナの開花は、5日(月)は那覇で、9日(金)は南大東島で、ともに平年より5日早い観測となりました。7日(水)は、鳥取でもずの初鳴きを観測(平年より14日早い 昨年より25日早い)、ススキの開花はいずれも平年より遅く、水戸、前橋、福井、彦根で観測しています。
秋の便りは、平年に比べるとやや遅れているものが目立ちますが、生物季節から見て、順調に季節は秋へと近づいているようです。外出の際、ふと耳を澄ませば、秋の涼しげな虫の声、ふと沿道に目を向けると揺れるススキの穂、などと自然が秋の気配を知らせてくれるかもしれません。

生物季節観測とは

気象庁では、全国の気象官署で統一した基準により、梅や桜の開花した日、カエデやイチョウが紅(黄)葉した日など、季節ごとに植物の観測を行っています。また、ウグイスやアブラゼミの鳴き声を初めて聞いた日や、ツバメやホタルを初めて見た日など、動物の観測も行っています。植物や動物などから見られる、季節の遅れ進み、気候の変化など、気象状況の推移を総合的に把握するために、用いられています。