7月の天候は、梅雨前線の活動が不活発であったため、降水量は東日本太平洋側と東北で少なくなりました。気温は全国的に平年より高くなりました。以下、7月の天候について、詳しい解説です。

7月の降水量は、九州南部では多かった一方で、東日本の太平洋側や東北では少なくなるなど、場所によりばらつきがありました。また、日照時間は全国的に平年並みか多く、気温は特に関東から西では、平年よりも高くなりました。

晴れ間多く 雨の降る日が少なかった

〇降水量 (関東甲信・東北太平洋側で少なかった)
梅雨前線の活動が、西日本で活発だったため、九州を中心に大雨となり、特に九州南部の降水量がかなり多くなりました。一方で、東日本付近では、梅雨前線の活動が不活発となりました。このため、東北や関東甲信、東海、近畿の太平洋側、山陰地方で平年よりも少なくなりました。また、北海道は、前線や低気圧の影響で、大雨となった所もあり、平年より多くなりました。また、北陸や近畿の日本海側、山陽地方、四国、九州北部、沖縄は平年並みでした。
〇日照時間 (全般に平年並みかやや多かった)
北海道日本海側や、東海、近畿太平洋側、四国、九州北部、沖縄、奄美で多くなりました。一方、北海道太平洋側や、オホーツク海側、東北、関東甲信、北陸、近畿日本海側、中国地方、九州南部で平年並みでした。
梅雨明けが遅れ、真っ青な青空もほとんど見られなかった関東は、日照時間は意外と、平年並みでした。ただ、日照時間が少なくはなかったものの、つくばで計測している紫外線の強さを表す指数(UVインデックス)の月合計は、2007年以来9年ぶりの低さとなりました。紫外線は比較的弱く、女性にとっては優しい7月だったようです。

この7月 思いのほか気温が高かった

晴れた日でも、すっきりとした青空の日は比較的少なく、気温もその分上がっていない印象でしたが、関東から西の地域では、気温は平年に比べて高くなりました。
〇気温(関東以西で高い)
7月の気温は、北日本や東北、東海では、平年に近かったものの、全国的に平年値よりも高い値でした。
7月の真夏日地点数(30度以上の地点数、観測地点1000地点換算)、猛暑日の割合(30度以上地点数に対する猛暑日地点数の割合)、最低25℃以上の割合(30度以上地点数に対する最低25度以上地点数の割合)をアメダスの整備が進んだ1978年以降で比較して、今年の7月の暑さの特徴を見てみます。
累積・真夏日地点数から見て、2010年以降の高温傾向が継続しました。 また、猛暑日の割合、最低気温が25度以上の割合ともに近年より低くなりました。
これまでの経過を広く見ると、1980年代以降、猛暑日が右肩上がりです。単に気温が上がっているだけではなく、体温を上回るような、尖った気温上昇が増えたといえるかもしれません。