台風1号は今日(8日)の朝、台湾に上陸しました。台風は今後、9日には海上へと抜けて、10日に中国・華南に上陸し、11日には熱帯低気圧に変わる見込みです。

これまでの台風1号の動き

今年、台風1号の発生は遅くなりました。
7月3日(日)午前9時に、
カロリン諸島付近の熱帯低気圧が台風1号に変わりました。
1951年の統計開始以来、
台風1号の発生としては2番目に遅い発生です。
台風は発達しながら北西へと進み、
5日(火)午後9には「非常に強い」台風に発達しました。
そして6日(水)の午前9時には、
フィリピンの東海上で「猛烈な」台風にまで発達しました。
台風1号が「猛烈な」台風にまで発達したのは、
統計開始以来、前例がありません。
また、台風1号は5日正午から6日正午にかけての24時間で、
中心気圧が70hPaも下がりました。
これは2013年の台風28号以来の急発達です。
台風1号はその後も西北西に進み、
8日(金)の午前9時には台湾の南部に上陸した後、
現在は1時間に10km/hの速さで北北西に進んでいます。

これからの台風1号の動き

台風1号は9日(土)の午前3時には再び海上へ抜ける見込みです。
台風はその後は北西へと進み、
9日(土)の午後3時までには中国大陸の華南に再び上陸する見込みです。
その後は北北西に進み、
11日(月)の午後3時までには熱帯低気圧に変わる見込みです。
台風の直接の影響はありませんが、
今後も台風周辺の暖かく湿った空気が流れ込みやすくなります。
9日にかけて大気の非常に不安定な状態も続くため、
この後も非常に激しい雨の降る所がありそうです。
今後、9日午後6時までに予想される24時間雨量は、
多い所で200ミリです。
九州では土砂災害に厳重に警戒し、
低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に警戒してください。
ほかにも、
落雷や竜巻などの激しい突風にも十分注意してください。
また、
先島諸島では台風からのうねりが入り波が高くなっています。
沿岸部では引き続き高波に警戒してください。