高原を濃いめのオレンジ色で彩る『レンゲツツジ』が咲き始めています。国の天然記念物『70万株のレンゲツツジ』の花畑がある湯の丸高原(長野県東御市)では、あす6月10日(金)からつつじ祭りがはじまります。

高原を濃橙色に染め上げるレンゲツツジ(東御市観光協会提供)
高原を濃橙色に染め上げるレンゲツツジ(東御市観光協会提供)

まだまだツツジの季節は継続中!

市街地でもよく見かけるツツジ、そろそろ見ごろが終わってしまって、東京都内ではサツキの方がよく見かけるような気がします。一方で、高原などの涼しい所ではこれからが花の季節!ツツジの季節は「まだまだこれから!」。長野県東御市の湯の丸高原では国の天然記念物にも指定されている『レンゲツツジ』が咲き始めています。
『レンゲツツジ』は、濃いめのオレンジ色の花を咲かせるツツジ科の低木で、主に高原などに群生しています。寒さに強く、乾燥に弱いと言われているため、出会うなら冷涼で湿地のある高原(いわゆる避暑地)がオススメです。

綺麗な花には毒がある

子どもの時に、ツツジの蜜を吸う遊びをした方も多いと思いますが、実はツツジの中でも蜜を吸ってはいけないのが『レンゲツツジ』です。レンゲツツジにはグラヤノトキシンやロドジャパニンなどの痙攣毒を含んでいるため、動物も食べない有毒植物なのです。
「綺麗な花には毒がある」とは、まさしく『レンゲツツジ』にも言えること。綺麗な花は摘まずに、目で楽しむのが一番ですね!

レンゲツツジの群生地・湯の丸高原で『つつじ祭り』まもなく開催

長野県東御市の湯の丸高原は、国の天然記念物にも指定されているレンゲツツジの群生地で、毎年この時季に『湯の丸高原つつじ祭り』が開催されます。今年は6月10日(金)から7月3日(日)まで!特にイベント日(今年は6月19日)には、たくさんの方が毎年訪れているようです。
6月8日の時点で、ふもとの地蔵峠付近でレンゲツツジが咲き始めています。このあと次第に標高の高い方へと、濃橙色の花畑が広がっていきます。昨年に比べて今年は開花のスピードが早くなっていますので、お見逃しのないようご注意ください!6月19日(日)には、ふもとの地蔵峠から出ている第一リフト一帯においてイベントが催され、そのころにはさらに標高の高いつつじ平の付近もレンゲツツジのオレンジ色でいっぱいになっていることでしょう。

昨年(2015年)の湯の丸高原つつじ祭りの様子と今年のレンゲツツジ(東御市観光協会提供)。今年は開花スピードが早いそう。
昨年(2015年)の湯の丸高原つつじ祭りの様子と今年のレンゲツツジ(東御市観光協会提供)。今年は開花スピードが早いそう。

つつじ祭り開催中の天気傾向

今週末は、はじめ高気圧に覆われますが、次第に梅雨前線が西からのびてくるでしょう。東御市では、土曜日は日中を中心に晴れて梅雨の晴れ間となりそうです。日曜日は低い雲が多くなり、雨のぱらつく可能性がありますが、雨は降っても一時的です。今週末の土曜日は日傘、日曜日は折りたたみの傘をお守り代わりに、ぜひつつじ祭りへおでかけしてみてはいかがでしょうか。
なお、tenki.jpの東御市の天気は東御市役所のある田中地区について予測をしています。つつじ祭りが開催される湯の丸高原付近は、田中地区よりも気温が7度から9度程度低くなります。日中は長袖の服装で過ごしやすいくらいですが、夕方になると一気に気温が下がり、10度を下回って寒いくらいになる日もあるでしょう。脱ぎ着しやすい上着があると重宝しそうです。
さて、関東甲信地方では6月5日に梅雨入りが発表されましたが、来週にかけては梅雨らしい天気はあまり続かず、雨の量も少ない見込みです。6月下旬からつつじ祭りの最終日7月3日までは、この時期らしく曇りや雨の日が多くなり、梅雨本番となりそうです。もちろん梅雨の晴れ間はありますので、最新の天気予報をこまめにチェックして、おでかけください。
梅雨は色々なストレスを感じやすい時期ですが、元気なオレンジ色のレンゲツツジに癒しを求めて、おでかけするのもよいかもしれません。