気象庁は10日、エルニーニョ監視速報を発表。エルニーニョ現象は最盛期で、今後、春にかけて続くと見られます。日本ではこの先1か月も気温が高いでしょう。

エルニーニョ監視海域の海面水温偏差
エルニーニョ監視海域の海面水温偏差

エルニーニョ現象は最盛期

●11月の実況
2014年夏に発生したエルニーニョ現象は最盛期となっています。
エルニーニョ監視海域の海面水温の基準値との差は+2.9度でした。
1997年11月の+3.6度、1982年12月の+3.3度に次いで、過去3番目の大きさです。
●11月の天候への影響
日本では、西日本を中心とした高温・多雨・寡照には、エルニーニョ現象が一部影響していた可能性があります。
また、マダガスカル北部からセイシェル諸島周辺、インド南西部、インドシナ半島、南米北西部およびブラジル東部の高温がエルニーニョ現象時の天候の特徴と一致していました。
●今後の見通し
エルニーニョ現象は春にかけて続くとみられます。その後、夏までに平常の状態になる可能性が高い見込みです。

来週まで気温はかなり高め 1か月予報

エルニーニョ現象発生時の日本の冬は、東日本で平均気温が高い傾向がみられます。
10日発表の最新の1か月予報によると、北日本や東日本と沖縄は、この先1か月の気温が高いでしょう。
●気温
週別にみると、1週目(12月12日~18日)は全国的に気温がかなり高くなる見込みです。
2 週目(12月19日~25日)は東・西日本では、平年並みの気温が予想されます。
3~4週目(12月26日~1月8日)は、ほぼ平年並みですが、沖縄と奄美は平年並みか高い予想です。
●降水量、日照時間
北日本から西日本の太平洋側で降水量が平年並みか多く、日照時間は平年並みか少ないでしょう。
一方、日本海側は降水量が平年並みか少なく、日照時間は平年並みか、平年より多い地方もある見込みです。
沖縄・奄美は降水量が多く、日照時間は平年並みか少ない見込みです。
●降雪量
北日本の日本海側、東日本の日本海側は少ないでしょう。
西日本の日本海側は平年並みか少ない見込みです。

1か月予報(10日午後2時30分発表)
1か月予報(10日午後2時30分発表)