南インド洋のサイクロンシーズンはこれから。サイクロンの卵、モデレートトロピカルストーム「アナベル」の雲が南インド洋に見られますが、私たちが慣れ親しんだものとはちょっと違います。グアム付近にある台風26号の最新情報とともにお伝えします。

21日9時、世界の台風は3個あります。
北東太平洋にトロピカルストーム「リック」、北西太平洋に台風26号「インファ」、南インド洋にモデレートトロピカルストーム「アナベル」です。いずれも今のところ陸地に上陸する予想にはなっていません。
グアム付近にある台風26号と、南インド洋にあるトロピカルストームについて、まとめました。

台風26号 マリアナ諸島から遠ざかる

台風26号は21日15時には日本のはるか南、グアムやサイパンのあるマリアナ諸島にあります。非常に強い勢力まで発達していて、今朝は雲画像に台風の目がしっかりと写っていました。
今後は時速30キロで西へ進み、グアム付近から遠ざかるでしょう。風も次第に穏やかになる見込みです。
ただ、台風は離れても、波の影響と、雨の降りやすい日が続くでしょう。天候次第のレジャーを楽しむ方は最新の情報をご確認ください。

南インド洋のトロピカルストーム

次は、サイクロンシーズンが始まったばかりの南インド洋に思いを馳せてみます。
この海域で発生する強い熱帯低気圧はサイクロンと呼ばれ、フランス気象局レユニオン熱帯低気圧センターが観測しています。
モデレートトロピカルストームは北西太平洋で言う台風、サイクロンは猛烈な台風です。
モデレートトロピカルストーム「アナベル」は南インド洋、赤道を挟んだ南半球にあります。
私達のいる北半球では台風は反時計回りですが、南半球では地球の自転の関係で反対回りの時計回りです。
赤道を挟んだ北側、北緯10度付近にある台風26号の雲と見比べてみましょう。(tenki.jp「世界衛星」で雲画像を動画で見ると、よりわかりやすいかと思います)

そもそも南インド洋は海面水温があまり高くないため、強い熱帯低気圧が発生しにくい場所です。
レユニオン熱帯低気圧センターによると、エルニーニョ現象が発生している時は南インド洋では海域の西側で熱帯低気圧の活動が活発になりやすいということです。
1997年以来の最強のエルニーニョ現象がこれからピークを迎えます。今後は南インド洋でいつもより多くのサイクロンが発生するかもしれません。