北海道の大雪山系・黒岳から、初雪の便りが届きました。紅葉も見頃を迎え、北国の秋は深まっています。一方、九州から関東は、秋雨前線の影響で雨が降る見込み。こちらはまだ、夏と秋の空気がせめぎ合っています。

15日12時15分 黒岳の石室避難小屋前にて  提供:(株)りんゆう観光
15日12時15分 黒岳の石室避難小屋前にて  提供:(株)りんゆう観光

初雪の便り届く 昨年より1日早い

15日は、北海道の上空に、この時期にしては強い寒気が流れ込んでいます。
9時の稚内上空の気温は、平年より5度以上も低くなりました。
そんな中、北海道の大雪山系・黒岳から初雪の便りが届きました。
上の写真は、15日12時15分ごろに撮影された、黒岳の石室避難小屋前の様子。
標高約1900mに位置し、撮影時の気温は0度ほどだったということです。
地面にうっすらと白い雪が積もり始めています。
黒岳の初雪は(株)りんゆう観光による独自観測です。
昨年の初雪は9月16日だったので、昨年より1日早い初雪だということです。

紅葉前線は5合目まで 本格的な秋迎える

冷たい空気がもたらすのは、雪だけではありません。黒岳では、紅葉が見頃を迎えているのです。
黒岳の紅葉前線は、15日現在、山頂から5合目付近まで下りてきています。
色づいているのは、ナナカマドやオガラバナ、チングルマなどだということです。
東京では、日中はまだ半袖で過ごせますが、北国は一足早く、本格的な秋を迎えているようです。

黒岳の紅葉(14日に撮影) 提供:(株)りんゆう観光
黒岳の紅葉(14日に撮影) 提供:(株)りんゆう観光

九州から関東 西から雨雲が広がる

一方、日本の南海上には秋雨前線が停滞。南にある「夏」の空気と、北の「秋」の空気がせめぎ合っています。
この影響で、16日水曜は、九州や四国で朝から雨が降るでしょう。
特に太平洋側では、カミナリを伴って激しく降る所がある見込み。大きめの傘が必要です。
また、中国や近畿、東海は昼頃から、関東甲信や北陸は夕方から次第に雨が降り出すでしょう。
茨城県には15日夜の時点でも、洪水警報が発表されており、大雨の被害があった地域は、少しの雨でも災害につながるおそれがあります。
被害にあった方、復旧作業に携わる方は十分にご注意ください。