パナマ運河庁は7日、パナマ運河を航行する船舶の大きさを制限すると発表しました。エルニーニョ現象による干ばつの影響で、水位が平年より低くなったためとしています。

パナマ運河とは

パナマ運河は、パナマ共和国のパナマ地峡を開削して作られた、太平洋と大西洋をつなぐ運河です。カリブ海から人造湖ガトゥン湖を経て、太平洋側へ渡ることができます。水門を開閉して、運河に流れる水量を調節することで、船を通過させています。

エルニーニョ現象による干ばつ

パナマ運河庁によると、エルニーニョ現象により、雨の降る場所が変わり、運河の水量を調節する湖の周辺で干ばつとなったとしています。最近では、1997年から1998年に発生したエルニーニョ現象で似たような事例があったそうです。

船舶の「喫水」に制限

喫水(きっすい)とは、船が水に浮かんでいる時の、水面から船底までの深さのことです。喫水が浅ければ、浅い海域を航行することができます。また、積み荷の量によっても変化します。

運河を航行する船舶に制限

パナマ運河庁は9月8日から、運河を航行する船舶の喫水を11.89メートルに制限します。この制限で、運河を航行する船の18.5%に影響するとしています。8月11日以降に出発をする船舶は、制限に従わなければならず、場合によっては積み荷を減らす必要があります。
このまま雨が降らなければ、9月16日から喫水の制限をさらに引き下げ、11.73メートルにするとしています。
※パナマ運河庁HPより