『週末の熱中症スポット!ニュース』
この週末は、東京・名古屋・大阪・広島・沖縄の5都市で熱中症危険度ランクが最も高い「危険」となる見込みです。東日本を中心に各地で猛暑日も予想されており、熱中症に対する厳重な警戒が必要です。

週末(7月25日~26日)の熱中症傾向(7月23日11時発表)
週末(7月25日~26日)の熱中症傾向(7月23日11時発表)

週末の熱中症ランク傾向

日本気象協会では、気象庁発表の日本各地の気温や湿度、その他気象予測を組み合わせて熱中症についての情報を発信しています。さらに、熱中症予防啓発のため、週末、特に熱中症のリスクが高くなる地域を「週末の熱中症スポット!ニュース」として発表します。
各地で梅雨明け宣言の後、連日の暑さにより熱中症で搬送される方が急増しています。この週末も、太平洋高気圧に覆われるエリアを中心に熱中症の危険度が高まっており、東京・名古屋・大阪・広島・沖縄では、熱中症危険度が最も高い「危険」ランクの予想となっています。熱中症危険度ランク「危険」は、運動は原則中止、さらに通常の生活においても熱中症にかかる危険性が高いため、外出は控える・室内でも涼しい環境を整えるなどの必要があります。今週末は各地でイベントが予定されています。お出かけされる方も多いと思いますが、熱中症は事前の対策が重要です。「自分は大丈夫」とは考えず、あらかじめ自分や周囲への熱中症対策を心掛けるようにしてください。
さらに、沖縄地方では土曜日を中心に台風12号の影響を受ける見込みです。十分にご注意ください。

全国の天気と熱中症ランク傾向

各地の天気と熱中症ランクの傾向は次のようになっています。

週末(7月25~26日)の全国の天気と熱中症ランクの傾向(7月23日11時発表)
週末(7月25~26日)の全国の天気と熱中症ランクの傾向(7月23日11時発表)

週末、特に熱中症への予防を強化したい地域は…

この週末、特に熱中症への予防を強化したい地域はこちらです。
①関東地方・東京都
この土日は晴れて夏空が続く見込みです。日中の最高気温は35度くらいまで上がり、猛暑日となるでしょう。今週末は暖かく湿った空気が流れ込みやすく、うだるような暑さとなりそうです。また、最低気温は25度を下回らず、熱帯夜が続くでしょう。連日の暑さで体力が奪われ、疲れがたまる時期です。寝ている間でも熱中症にかかる危険があり、特に小さなお子さんやご高齢の方はよりリスクが高まります。エアコンなどをうまく利用し、適切な室温を保って就寝するようにしましょう。さて、土曜日の夜には隅田川花火大会が開催されます。第一・第二会場あわせて2万発以上の花火が夜空に咲く予定です。たいへんな人出が予想され、より熱中症の危険度も高まりますので、涼しい服装や水分補給などを心掛けるようにしましょう。
②近畿地方・大阪府
土日を通しておおむね晴れるでしょう。日中の最高気温は34度くらいで、最低気温は25度を下回らない見込みです。都心部ではヒートアイランド現象の影響で、夜でも気温の高い状態が続き、一日を通して熱中症の危険が高くなります。土曜日は天神祭の本宮を迎え、夜には神事のクライマックス、「船渡御」と奉納花火が行われます。天神祭にお出かけの方は、夜でも充分な熱中症対策をしましょう。
③東北地方・山形県
この週末は、土曜日は雲が広がるものの、日曜日はおおむね晴れる見込みです。日曜日は気温が34度まで上がるでしょう。暖かく湿った空気が流れ込みやすく、体にこたえる暑さで、熱中症の危険が高くなります。水分と塩分をこまめに摂るなど、万全の熱中症対策をしましょう。

今週末の熱中症予防のポイント

東日本・西日本でいよいよ夏本番を迎えました。「週末のスポットニュース!」配信開始後、初めて5地点が熱中症危険度ランク「危険」となっています。東京・大阪・名古屋・広島と大都市を中心に特に危険な状況となっているため、熱中症の搬送者が更に増える可能性が有ります。特に一人住まいの高齢者は重篤な症状になりやすいので、注意が必要です。家族の皆さんは積極的な水分補給と、エアコン・扇風機の使用を促すなど、みんなで見守りながら予防の声掛けを行いましょう。
日本気象協会は、熱中症予防啓発のため、「熱中症ゼロへ」プロジェクトを推進しています。なお、最新の熱中症情報は「tenki.jp」の熱中症情報ページでご確認ください。

今週の熱中症予防のポイント
今週の熱中症予防のポイント