17日、台風11号は四国や近畿に大雨をもたらしました。今後は低気圧に変わる見込みですが、湿った空気で大気の状態は引き続き不安定です。今までの雨で地盤が緩んでいる所は土砂災害に警戒してください。

台風11号の進路と影響

こちらは台風11号の雲の様子です。台風の渦ははっきりとしなくなってきました。しかし、台風の東側に発達した雲があり、近畿地方を中心に雨脚が強まっています。台風はこのあと、日本海を北東に進み、19日にかけて東北へ接近する見込みです。
台風の動きは、相変わらず自転車並みのゆっくり。湿った空気を引き込み続けます。そのため、台風から離れている近畿から関東の太平洋側は、大気の状態が非常に不安定な状態が続く見込みです。また、風が弱まっても、太平洋側の海は「しけ」の状態が続くでしょう。

近畿 土砂災害 厳重に警戒

17日午後6時までの48時間に降った雨の量が最も多いのは、奈良県上北山 744ミリ。そのほか、和歌山県本宮 571ミリ、兵庫県洲本で334.5ミリ、滋賀県朽木平良 300ミリなど大雨になっており、今までの雨で地盤が大変緩んでいる所があります。
18日朝にかけて、局地的に雷を伴って激しい雨が続く見込みです。土砂災害に厳重に警戒してください。暗くて避難が難しい時は、自宅の2階以上の、山や崖から離れた場所にいることも有効です。川の増水やはん濫にも警戒してください。

東海・甲信南部 激しい雨

東海は18日昼過ぎにかけて岐阜県を中心にバケツをひっくり返したような雨が降り、局地的に滝のような雨が降ることもある見込みです。甲信南部は18日明け方にかけて、寝ていても雨が降っていることに気付くくらいの雨の降るおそれがあります。雷が鳴ることもあるでしょう。18日も土砂災害や川の増水、低地の浸水に注意・警戒が必要です。

北陸・東北 大雨のおそれ

北陸は18日にかけて、東北は18日午後から19日にかけて、道路が川のようになるような雨が降り、大雨となる所がある見込みです。雷が落ちたり、竜巻など突風が吹いたりするおそれもあります。車を運転する際は、雨の降り方が激しくなったら、冠水しそうな道路を迂回するなどしてお気を付けください。