今は最も潮位の高い大潮の時期。これから満潮時刻を迎える大阪湾は台風による高潮が重なるため、道路の冠水や床上浸水などに注意、警戒が必要です。

大阪湾の各地点における満潮時刻
大阪湾の各地点における満潮時刻

台風11号の風速25メートル以上の暴風域に入っている大阪湾は7時前後に満潮を迎えます。
今は最も潮位の高い大潮の時期が重なっています。
満潮と高潮が重なると、潮位がいっそう上昇して大きな災害が発生しやすくなります。
道路の冠水や床上浸水などに注意、警戒して下さい。

高潮とは

台風や発達した低気圧が通過するとき、潮位が大きく上昇することがあり、これを「高潮」といいます。
高潮は、「吸い上げ効果」と「吹き寄せ効果」の2つのことが原因となって起こります。
吸い上げ効果
台風や低気圧の中心では気圧が周辺より低いため、気圧の高い周辺の空気は海水を押し下げ、中心付近の空気が海水を吸い上げるように作用する結果、海面が上昇します。 気圧が1ヘクトパスカル(hPa)下がると、潮位は約1センチメートル上昇すると言われています。1000ヘクトパスカルだったところへ中心気圧950ヘクトパスカルの台風が来れば、台風の中心付近では海面は約50センチメートル高くなり、そのまわりでも気圧に応じて海面は高くなります。
吹き寄せ効果
台風や低気圧に伴う強い風が沖から海岸に向かって吹くと、海水は海岸に吹き寄せられ、海岸付近の海面が上昇します。 この効果による潮位の上昇は風速の2乗に比例し、風速が2倍になれば海面上昇は4倍になります。 また遠浅の海や、風が吹いてくる方向に開いた湾の場合、地形が海面上昇を助長させるように働き、特に潮位が高くなります。
高潮で潮位が高くなっているときに高波があると、普段は波が来ないようなところまで波が押し寄せ、被害が拡大することがあります。