台風11号が四国に接近。16日夜遅くから17日明け方にかけて西日本へ上陸する見込みです。台風の近くでは大荒れ、台風から離れた所でも荒れた天気になるでしょう。警戒事項をまとめました。

ひまわり8号から見た 台風11号の雲
ひまわり8号から見た 台風11号の雲

台風11号 上陸の見込み

台風11号は、時速20キロと自転車並みのゆっくりとした速度で北へ進んでいます。雲の様子を見ても、台風の目が四国の近くにあることがわかります。
すでに四国の一部が暴風域に入り、午後4時ごろには高知県室戸岬で瞬間的に42.6メートルの猛烈な風を観測しました。
台風は強い勢力を保ったまま北上し、16日夜遅くから17日明け方にかけて、四国地方を中心とする西日本太平洋側に上陸する見込みです。

台風の影響 広い範囲で長く続く

今回の台風の特徴は、大きくて、勢力が強く、動きが遅いこと。暴風や高波、大雨が広い範囲で長い時間続く見込みです。大潮の時期と重なるため、高潮にも警戒が必要です。

警戒事項は?

17日にかけて厳重に警戒が必要です。
●九州~東海 暴風
瞬間的には30メートル以上の立っていられないほどの風、特に中国、四国では瞬間的に45~50メートルの走行中のトラックが横転してしまうほどの猛烈な風が吹く見込みです。
●九州~関東 高波
予想される波の高さは、四国~東海で猛烈なしけ、九州や山陰、関東では大しけになるでしょう。瀬戸内海でも3メートルと波が高くなる見込みです。
●中国、四国~関東 大雨
台風や台風周辺からの湿った空気が流れ込み続ける見込みです。発達した積乱雲が発生しやすく、雷を伴って非常に激しい雨が降るでしょう。局地的に猛烈な雨、圧迫感を感じるような雨が降ることもある見込みです。
17日夕方までに予想される雨の量は、四国、近畿、東海 600ミリ/中国、関東甲信 300ミリ。
近畿・東海は18日にかけても雨が続き、雨量がさらに増える見込みです。
土砂災害や低い土地の浸水、川の増水や氾濫に厳重に警戒してください。落雷や竜巻などの突風にも注意が必要です。
●九州北部~近畿 高潮
17日朝にかけて、潮位が高くなる見込みです。海岸や河口付近の低い場所が浸水・冠水するおそれがあります。

台風から離れていても 強い風に注意

台風から離れた場所でも、強い風に注意が必要です。今回の台風の強風域は直径1000キロほどと大きくなっています。海沿いの道路など、横風の影響を受けやすい所では、交通に影響が出るおそれがあります。
お出かけの際は最新の気象情報を確認し、時間に余裕を持って行動するようにしましょう。