関東は南部を中心に南風が強まっており、夜の帰宅時間まで風の強い状態が続きそう。満開から数日たった桜にとっては花散らしの風。また、夕方から夜は所々で花散らしの雨も。

関東地方の風のようす
関東地方の風のようす

花を散らす強い風 瞬間的には転倒する人が出るほど

きょうの関東地方は南部を中心に南よりの風が強まっています。午後2時現在、平均で12メートル前後の「風に向かって歩きにくい」ほどの風が吹いており、最大瞬間風速は千葉市で22.5メートル、茨城県竜ヶ崎市で21.6メートルなど、瞬間的には「風に向かって歩けず、転倒してしまう」ほどの強さです。
きょうは低気圧が北海道付近にあり、この低気圧から寒冷前線が、日本海を通って九州北部にかけて延びています。関東で風が強いのは、低気圧や前線に向かって風が吹き込んでいるためです。関東では南部を中心に桜が満開となってから数日たっている所が多く、この強い風は、花散らしの無情の風となっています。
下の図は東京のポイント予報です。風に注目してみますと、

東京のポイント予報(3日11時発表)
東京のポイント予報(3日11時発表)

今夜も強い風が続く 花散らしの雨も

今夜9時頃にかけては平均で7メートル前後の風が予想されています。南部では夜の帰宅時間も風の強い状態が続きそうです。千葉県では13メートル前後の風が吹くでしょう。沿岸部を走る路線や、陸橋の上など風の影響を受けやすい場所を多く走る路線は、列車の運行に影響が出ることも考えられます。屋外では、レジャーシートが巻き上げられたり、ゴミが飛んでしまったりして、お花見どころではなさそうです。強い風で物が飛んでくることもありますので、十分にお気をつけください。
また、関東地方には前線に伴う雨雲が迫ってきており、山間部や神奈川西部にはすでに雨雲がかかりはじめています。今夜にかけては所々で通り雨があるでしょう。新潟から長野、静岡にかけては雨雲がかなり発達して赤い表示も見えますが、関東は西から北側に山があるため、ここまで発達することはない見込みです。ただ、昼過ぎまでは降ってもパラパラと弱い雨でしたが、このあとは多少降り方が強まるでしょう。一時的にはザーッと傘が必要な雨が降って、花をいっそう散らしてしまいそうです。

3日午後3時現在の関東周辺の雨雲の様子(豪雨レーダー)
3日午後3時現在の関東周辺の雨雲の様子(豪雨レーダー)

あすは北風

再び東京のポイント予報に目を移しますと、強い南風は、あすは北よりに変わる見込みです。きょうほどではありませんが、昼前後を中心に再び強まるでしょう。きょうは生温い風でしたが、あすは日差しがない所ではヒンヤリ感じられるかもしれません。脱いだり着たり、調節しやすい服装がよさそうです。