GWなどの長期休暇は、いつもは登ることが難しい山に挑戦するチャンスです。山でテントを張るようなロングルートを楽しむこともできますし、観光を兼ねて離島の山を登るなんてことも可能です。ここで提案するのはそんなGWを利用した百名山登山です。

いつかは日本百名山(以下、百名山)を登ってみたいと考えていたものの、アクセスが難しいことなどから断念していた人もGWはその第一歩を踏み出すチャンス。ここではそんなGWの挑戦に適した百名山のうち、西日本の山を4つご紹介します。

GWの登山におすすめな西日本の日本百名山をご紹介します
GWの登山におすすめな西日本の日本百名山をご紹介します

山岳信仰の山として知られる西日本最高峰「石鎚山」

石鎚山は古くから山岳信仰の山として知られており、秋には紅葉の名所として多くの登山客でにぎわう山でもあります。登山道には鎖場もありますが迂回路も用意されており、ロープウェイを使って1300mまで登る成就コースなら難易度はそれほど高くありません。

ただし、GWにはまだ雪が残っていることもありますので、事前の下調べが必須です。また、天候が変わりやすく、強い風も吹くので対策をしっかりとしておく必要もあります。往復で6時間半くらいかかりますので、午前中の早い時間から登りはじめるように心掛けてください。

都道府県:愛媛県、高知県
標高:1982m(天狗岳)
ルート長:約9.4km(成就往復コース)
アクセス:JR予讃線伊予西条駅からバスで約1時間「ロープウェイ前」バス停下車

ロープウェイや迂回路があるので初心者でも無理なく登れます
ロープウェイや迂回路があるので初心者でも無理なく登れます

絶景が広がる稜線歩きを楽しめる「剣山」

剣山は石鎚山に次ぐ四国第二の高峰。登山道はしっかりと整備されており、コースの難易度も低いため、登山初心者や小さなお子さんでも絶景を楽しみながら山頂を目指せます。しかもリフトがあるので、歩けなくなったときのエスケープも可能です。

体力に自信があるなら、剣山から絶景が広がる稜線を歩いて次郎笈を目指してみましょう。空を近くに感じながら歩くという、剣山ならではの体験ができます。ちなみにGWは登山口の駐車場が混雑するため、車でアクセスする場合には、できるだけ早めに出発してください。

都道府県:徳島県
標高:1955m
ルート長:約4.8km(見ノ越登山口往復コース)
アクセス:JR徳島線貞光駅から周遊バスで約1時間40分「見ノ越」バス停下車

空を近くに感じながらの稜線歩きがおすすめ
空を近くに感じながらの稜線歩きがおすすめ

360°の大パノラマが広がる九州本島の最高峰「中岳(九重連山)」

中岳は九州本島の最高峰で、九州の屋根とも呼ばれている九重連山のひとつでもあります。山頂からは360°の大パノラマが広がり、連山の山々を一望できます。標高は1791mあるものの、スタート地点となる牧ノ戸峠がすでに1300mを超えているので、傾斜は比較的緩やか。

ただし往復で10km以上の距離を歩くことになるため、ある程度の体力が求められます。美しい風景に足を止めたくなるかもしれませんが、ゆっくりとしていると日没になってしまいます。きちんとタイムスケジュールを意識して歩くようにしましょう。

都道府県:大分県
標高:1791m
ルート長:約10km(牧の戸峠往復コース)
アクセス:JR久大本線豊後中村駅からバスで約1時間5分「牧の戸峠」バス停下車

360°の大パノラマが広がる中岳
360°の大パノラマが広がる中岳

屋久島の最高峰・日本最南の百名山「宮之浦岳」

屋久島に位置する宮之浦岳は日本最南の百名山であり、九州の最高峰でもあります。人気の淀川登山口ルートは往復で約13.1kmもあり、順調に歩けても約9時間の行程になるため、かなりの健脚でなければテント泊が基本となります。

運が良ければ屋久島の動物に出会えたり、ここにしかない自然豊かな風景に包まれながらの登山を楽しめたりするなど、満足度が高い登山を期待できるのが宮之浦岳の魅力。テント泊が不安という人はツアーに申し込むのがおすすめです。

都道府県:鹿児島県
標高:1936m
ルート長:約13.1km(淀川登山口ルート)
アクセス:合庁前から路線バスで約1時間7分「紀元杉」バス停下車、徒歩22分

屋久島の自然を感じられる宮之浦岳
屋久島の自然を感じられる宮之浦岳