4月に入り、新しい年度が始まりました。新しい環境で新しい人間関係を作っていかれる方も多いかもしれませんね。
季節は「春分」が終わり、空気は澄んで太陽の光は明るく万物を照らして、全てがはっきりと鮮やかに見える「清明」へと移ろっていきます。

一方で、知らず知らずのうちに、新しい環境に適応するために、私たちの体も心も張り切って緊張しがちな季節です。ゆっくりと深呼吸して、良いエネルギーを取り入れましょう。

八百屋さんや野菜コーナーでは、「新〇〇」「春〇〇」といった若々しくフレッシュな野菜が並んでいますね。
今月は、自律神経を整えると言われる正しい深呼吸の仕方とそんな春野菜メニューに注目してみましょう。

万物が清らかになりエネルギーに満ちている「清明」
万物が清らかになりエネルギーに満ちている「清明」

正しい深呼吸の方法で、新しい空気を取り入れよう!

腹式呼吸、胸式呼吸どちらもできると、新しい空気が体中をめぐるだけでなく、呼吸により、微細ながらも筋膜が動き、腰痛や肩こりになりにくいとも言われています。

いずれにしも、鼻先から入る空気が、吸った後、体のどこに届いているか、興味深く、丁寧に、繊細に注意を払いつつ、呼吸してみましょう。吸った空気が吐く息よりも温かく湿っていることに気づくかもしれませんし、回数を重ねるごとに深く体に行き届いている感じが分かるかもしれません。
体の角度によって、呼吸のしやすさも異なるかもしれませんね。感覚を研ぎ澄まし、いろいろな気づきを楽しみましょう。

<胸式呼吸:肺に空気を取り込みたい場合>
一般的には、まず、足裏を床につけ、背骨を一つずつ積みあげ、最後に頭をのせるようにまっすぐを保ちます。そのまま背にもたれて体をリラックスして預け、胸を開くようにして呼吸をします。そうすると、肺の空気の入れ替わりが多いと言われています。
一つ目のポイントは、最初に吐くということ。たくさんの新鮮な空気を取り入れるスペースを作ります。
二つ目のポイントは、例えば4秒吸ったら、6秒吐くなど、少し長めに吐くことに意識を払ってみましょう。

<腹式呼吸:お腹に空気を取り込む場合>
腹式呼吸は、自律神経との関わりも深くリラックスに良いといわれています。
腹式呼吸の感覚がわからない方は、仰向けに寝転びゆっくり口から息を吐ききり
鼻から深く息を吸い込む、再度、口から息を吐きだすことを繰り返すと、お腹の動きがよくわかります。慣れたら、座っていても立っていてもできるようになります。

胸式呼吸なら絞り出すイメージで、腹式呼吸ならお腹と背中がくっつくイメージで、息を吐ききります。古い空気が排出され、新しい空気とエネルギーが次々と入ってきます。

ゆったりと腹式呼吸
ゆったりと腹式呼吸

アレンジ深呼吸で、新しいエネルギーを取り入れよう!

さて、ここからは、上記の基本の深呼吸ができるようになったうえで、イメージワークを加えた応用編です。

下記の呼吸を各5回ずつ試してみましょう。いずれもゆっくりと、呼吸の流れや、体の感覚に繊細に注意をむけます。うまくできなくても、優しくマインドフルネスに呼吸をすることが最も大事なポイントです。

<1の呼吸>鼻から吸って、鼻から吐く
床や地面に接している足裏を意識し、地のエネルギーを感じてみましょう。

<2の呼吸>鼻から吸って、口から吐く
空気の中の湿気や体の渇き加減にも注意をむけて、水のエネルギーを感じましょう。

<3の呼吸>口から吸って、鼻から吐く
外気の温度や光、地面や体の温かさを意識して、太陽や生命のエネルギーを感じてみましょう。

<4の呼吸>口から吸って、口から吐く
自由な動きや流れの行き先をイメージして、風のエネルギーを感じてみましょう。

最後に、ご自身と全エネルギーがつながりをもっていることをイメージしながら、ご自身なりのペースで呼吸をしてみましょう。

新しい習慣を定着させるには、すでに毎日やっていることや、習慣化していることとセットにするとよいと言われています。

例えば、起床時、入浴中、顔を洗った後、ブレイクタイムで何かを買いにでかけるとき、コーヒーをドリップするとき、就寝前など。あなたにピッタリの深呼吸タイムはいつが良さそうでしょう?

食卓に4月の旬野菜を取り入れよう!

旬が並ぶだけで、顔がほころび、エネルギーが湧いてくるような心地です。特に春の野菜は、新芽が食べられないよう、やや苦みがありますが、栄養の豊富さと、奥深い味覚で、私たちに元気を与えてくれますね。

<4月の旬野菜>
あしたば、うど、こごみ、さんしょう、タケノコ、たらのめ、ふき、分葱、わらび、ごぼう、かぶ、ながいも、きくらげ、しいたけ、キャベツ、グリーンピース、クレソン、アスパラガス、さやえんどう、せり、セロリ、ぜんまい、そら豆、たまねぎ、にら、のびる パセリ、みつば、ルッコラ、レタス

<4月の旬くだもの>
あまなつ、いちご、キウイ、グレープフルーツ、デコポン、夏ミカン、マンゴー

<4月の海産物>
さより、さわら、しらうお、しらす、たい、めばる、あおやぎ、あさり、コウイカ、牡蠣、かずのこ、けがに、とりがい、ほたるいか、まだこ、ひじき、もずく、わかめ

【中華風炒め】
春の旬野菜や旬の魚介をごま油で炒め、塩、黒胡椒、ニンニク、酒、鶏ガラスープ、最後に片栗粉でゆるくとろみをつける『中華風炒め』はいかがですか?
・アスパラガス×セロリ×コウイカ
・タケノコ×そら豆
・キャベツ×アサリ
・キャベツ×牛肉

【シンプル煮やシンプル蒸】
野菜そのものの味をズバリ楽しみましょう。
・新たまねぎをそのまま水、酒、塩胡椒で蒸すだけ!とろーり甘い味がなんとも言えません。
・新じゃがいも、アスパラガス、スナップエンドウ、ごぼう、かぶなどを、味噌マヨネーズやアンチョビソースなどで、バーニャカウダー風に!

【天ぷら】
春の山菜の天ぷらのおいしさと言ったらなんとも言えません。
沖縄名物もずくの天ぷらは、水気をよくふき取り、粉にまぶしてから、天ぷらの衣をつけ揚げます。

参照
・4月の食材 - 旬の食材カレンダー
・「ウー・ウェンさんちの定番献立 家庭料理が教えてくれる大切なこと」高橋書店

もずくの天ぷら(沖縄名物)。外はカリカリ中はもちもち
もずくの天ぷら(沖縄名物)。外はカリカリ中はもちもち

今年度も、健やかに、明るい方向に歩んでいきましょう!

※公開後、文章の一部を修正いたしました(2023.4.4)