みなさん、ハーブティーは飲まれますか?フランスでティザンヌ(Tisanes)とは、ハーブティーのことです。
フランスでは健康志向の高まりにより、ノンカフェインで身体にやさしく、様々な効能があるティザンヌが大人気。食後やティータイム、就寝前にと日常的に飲むのはもちろん、薬のように効能を意識して飲むことも。フランス人の生活の一部ともいえるティザンヌ文化を紹介します。

古くから生活に根付いているティザンヌ

フランスでは、ハーブは昔から薬として使われてきたそうです。今でもエルボリストリー(Herboristerle)という薬草薬局があり、相談に行けばそれぞれの症状に合ったティザンヌを処方してくれます。ハーブを不調改善や風邪予防に取り入れる習慣が自然と生活に根付いているんですね。
薬草薬局に行かなくても、スーパーやBIO(オーガニック)ショップで簡単にティザンヌを手に入れることができます。驚くのはその種類の豊富さ!香りや味を楽しむものから、安眠やデトックスなど効能目的のものまで幅広く取り揃えられています。数種類のハーブをブレンドしたものも多いですよ。とても軽いので、フランス旅行のお土産にするのもおすすめです。小分けにして、数種類を袋に詰めてプレゼントするときっと喜ばれますよ。
また、カフェやレストランでは、コーヒーだけでなくティザンヌも数多く用意されています。そのときの気分で何を飲もうか、コーヒーや紅茶と同じように、ティザンヌもその選択肢のひとつになっているんですね。

BIOショップにならぶティザンヌ
BIOショップにならぶティザンヌ

ノンカフェインで身体にやさしく様々な効能も

私にとってハーブティーは、以前に「ちょっと飲みにくいな…」と感じてしまって以来、あまり飲んでこなかった飲み物です。そのため、もっぱらコーヒーを飲んでいました。コーヒーは大好きですが、飲みすぎると胃に負担がかかるような違和感を感じることもたびたび。なにか代わりになる飲み物はないだろうか…と探していた時、フランスで知り合った友人に勧められたのがティザンヌです。
久しぶりに飲んでみると「思っていたのとちがう。おいしい。」と感じました。私の感覚の変化か、ハーブの違いか理由はわかりませんが、胃にもやさしく、スッと身体に染みわたります。それ以来すっかりティザンヌにハマっています。
ノンカフェインなので、寝る前のゆったりした時間にも、安心して飲むことができるのがうれしいですね。
ほかにも、消化を助けたり、リラックス効果など様々な効能があることも魅力です。例えばタイムには、強力な殺菌効果があるそうです。薬のような少しクセのある味も好きですが、風邪のひき始めなどには意識的に飲むようにしています。

フランス人のマストアイテム?おしゃれなティザンヌボックス

フランスでは、自宅のキッチンにティザンヌボックスを置いている人が多いんです。お気に入りのティザンヌや紅茶などのティーバッグを何種類か集めて、まとめて箱にしまいます。友人宅でのティータイムのときに、さっと箱を出して好きなお茶を選ばせてくれたのがとても印象的でした。それに憧れて、私も早速インテリアショップでお茶専用の木箱を見つけて購入しましたよ。中が仕切られていて、いくつもの種類を見やすく収納できるので、とても気に入っています。お茶を選ぶことも日常の些細な楽しみのひとつになりました。
専用のボックスでなくても、お菓子が入っていたかわいい空き缶に入れたり、頂き物の食器が入っていた木箱を利用する人もいますよ。手作りする人もいるそうで、どれも個性があって素敵ですね。

3月は季節の変わり目で、少しずつ暖かくなる一方、気温の変化や花粉シーズンの到来などで、不調を感じる時も多いのではないでしょうか。また、新年度に向けて何かと忙しい時期でもあります。忙しさで自分を労わる余裕のない日々こそ、身体にやさしく、こころも落ち着くティザンヌ(ハーブティー)を生活に取り入れてみください。ティザンヌを飲めば香りに癒されて、身体も温まりますよ。
ティザンヌは苦手という方は、まずルイボスティーを飲んでみてはいかがでしょうか。ほうじ茶のような味わいなので、日本人にとって飲みやすくておすすめです!リラックス効果や美肌効果もあるそうですよ。
ティザンヌは種類によって香りや味わいがまったく異なります。同じハーブでも、メーカーによって飲みやすさがちがうこともあります。もし飲んでみて「苦手だな」と思っても、ほかのものをぜひ試してみてほしいです。きっとお気に入りのティザンヌが見つかると思いますよ。私もいろいろなティザンヌを試して、新たなお気に入りを見つけたいと思います!