ゆっくりと春らしくなってきて、そろそろ本格的に登山を再開しようと考えている人も多いかと思います。今年のGWには百名山に挑戦するという人もいますよね。ただ安全面を考えると、いきなり高難易度の登山に挑戦するのは避けたいところです。

まずは冬に休んでいた体を目覚めさせるために、桜や新緑を求めて難易度の低い山を登るのがおすすめです。そこでここでは、関西エリアで春登山におすすめのルートを4つご紹介します。桜の開花予想をチェックしつつ、登山計画を立ててみてはいかがでしょう。

本格的な登山シーズンに向けて春を感じられる山を登ろう
本格的な登山シーズンに向けて春を感じられる山を登ろう

いくつものルートで風景を楽しめる「二上山」

奈良と大阪の境に位置する二上山は、万葉集にも登場するほどの有名な山ということもあり、桜の季節には多くの花見客で賑わいます。登山ルートがいくつもあり、電車の駅からのアクセスもよいので、何度も気軽に楽しめるのが二上山の魅力です。

桜が目当てなら二上山ふるさと公園(二上神社口駅)を目指して下山するルートが理想ですが、花より団子派なら、登山前に当麻寺駅の中将堂本舗に立ち寄り、山頂で食べるための中将を購入するというのがおすすめです。

都道府県:奈良県
標高:517m
ルート長:約7.4km(二上山駅-二上山-当麻寺駅)
アクセス:近鉄南大阪線二上山駅下車すぐ

アクセスしやすくルートが多いので何度も楽しめます
アクセスしやすくルートが多いので何度も楽しめます

甲山森林公園と北山貯水池の桜は必見「甲山」

甲山は標高309mしかなく、小さなお子さんでも無理なく山頂まで登れます。見どころは2つあり、ひとつは甲山森林公園の桜。もちろん桜だけでなく、春の訪れを告げる様々な花と新緑を楽しめます。そしてもうひとつの見どころは、北山貯水池周りの桜です。

仁川駅とは反対側に下山することになるので体力に余裕がある人向けですが、トレーニングも兼ねているなら、北山貯水池側に下山して、北山公園ハイキングコース経由で夙川駅に向かうことも可能です。展望が素晴らしいので、お弁当を持ってハイキング気分で歩きましょう。

都道府県:兵庫県
標高:309m
ルート長:約5.8km(仁川駅-甲山 縦走コース)
アクセス:阪急電鉄今津線仁川駅下車すぐ

標高が低いから小さなお子さんと一緒でも楽しめます
標高が低いから小さなお子さんと一緒でも楽しめます

愛宕神社の総本社がある信仰の山「愛宕山」

愛宕山には全国各地にある愛宕神社の総本社があり、1年を通じて多くの登山客や参拝客で賑わっています。春には新緑と桜などの花々が山を彩り、目を楽しませながら山頂を目指せます。しかも約8.9kmの距離を歩くことになるので、本格的な登山に向けてのトレーニングにもなります。

登山道はしっかりと整備されていますが、年間20件前後の救助事案が発生しています。15時までに下山するスケジュールで登山計画を立てて、山に入ったら、ルートを外れないように注意しながら山頂を目指しましょう。

都道府県:京都府
標高:924m
ルート長:約8.9km(清滝 周回コース)
アクセス:京福電鉄嵐山駅からバスで約15分、清滝バス停下車

愛宕神社の総本社を目指して多くの参拝客が訪れる山
愛宕神社の総本社を目指して多くの参拝客が訪れる山

歴史と春の訪れを感じられる「高野山」

ある程度の筋力がついているなら、ぜひ登ってもらいたいのが高野山です。すでにご存知かと思いますが、「高野山」という名前の山はなく、標高約900mにある盆地が目的地になります。麓から続く町石道の距離は約20.9kmもあり、7〜8時間ほど歩かなくてはいけません。

ただし道はしっかりと整備されており、歴史や春の訪れを感じられます。途中でエスケープできるのも安心ポイント。できれば高野山の宿坊で1泊し、翌日は高野山の桜や歴史的建造物を満喫して帰るというのがおすすめです。

都道府県:和歌山県
標高:約900m
ルート長:約20.9km(町石道コース)
アクセス:南海電鉄高野線九度山駅下車すぐ

歴史を感じられる世界遺産「町石道」で春を楽しもう
歴史を感じられる世界遺産「町石道」で春を楽しもう