一年を通して活躍するパーカーは、年齢や性別にかかわらず多くの人が愛用する人気アイテムです。ただ、見た目のカジュアルさとは裏腹に、パーカーは意外とデリケートです。誤った方法で洗濯すると、生地が傷んでしまう可能性があるので注意しましょう。
今回は、パーカーの正しい洗濯方法と、洗濯前に注意したいポイント、パーカーの正しい干し方をご紹介します。

パーカーの適切な洗濯方法

パーカーの生地を傷めずに洗濯する方法を4つのポイントに分けて解説します。

■1. 着るたびに洗う必要はない

冒頭でも説明したとおり、パーカーは意外とデリケートなアイテムなので、頻繁に洗濯しているとシワが寄ったり、縮んだりしてしまうおそれがあります。パーカーをアウターとして使用する場合は、皮脂汚れや汗がつきにくいので、5回着用して1回洗うくらいのペースでお手入れすれば問題ないでしょう。
一方、素肌の上に直接パーカーを着用する場合は、汗や皮脂汚れが付着しやすいので、洗濯の頻度は多めにしたほうが無難です。とくに汚れがついたときや、大量の汗をかいた場合は、1回着用しただけでも洗濯することをおすすめします。

■2. ファスナーを閉じて洗濯する

ジップアップパーカーを洗う際、ファスナーを開けたまま洗濯機に入れると、ほかの衣類と絡まり合って生地が傷みやすくなります。ファスナーを下から上までしっかり閉じてから、洗濯機に入れましょう。

■3. 洗濯ネットに入れる

パーカーを洗濯するときは、デザインにかかわらず、すべて洗濯ネットに入れるのがベストです。事前にパーカーを軽く畳み、サイズに合った洗濯ネットに入れてから洗濯機を回しましょう。

■4. 刺繍やプリントがある場合は裏返しにして、ドライコースで洗う

パーカーの表地に刺繍やプリントなどが入っている場合は、洗濯する前に生地を裏返しにします。刺繍やプリントが入った面を表にしたまま洗濯すると、摩擦でほつれたり、剥がれたりすることがありますので要注意です。
また、刺繍やプリント入りのパーカーを洗濯機で洗う場合は、水流が弱いソフトコースやドライコースで洗濯しましょう。

パーカーを洗濯する前に確認すべきポイント

パーカーを洗濯する前に、チェックしておくべきポイントを2つご紹介します。

■1. 洗濯表示を確認する

パーカーは基本的に自宅で洗濯することが可能ですが、使われている素材によっては洗濯不可、あるいは洗濯方法に注意が必要なものがあります。パーカーを洗濯するときは、必ずタグについた洗濯表示を確認し、自宅で洗濯できるかどうか、洗濯時に気をつけるべき点がないかどうか、しっかりチェックしましょう。
洗い桶のマークに数字や横線が入ったものは、家庭用洗濯機で洗うことが可能です。[注1]
洗い桶に手のマークが描かれているものは洗濯機ではなく、手洗いのみ可となります。
一方、洗い桶の×マークが記載されているものは家庭で洗濯できませんので、クリーニング店にお手入れを任せましょう。

[注1]消費者庁:「家庭用品品質表示法に基づく繊維製品品質表示規程の改正について」

■2. 気になる汚れは前処理しておく

パーカーに食べこぼしのシミなどが付着している場合、そのまま洗っても汚れを落としきれないことがあります。洗濯前にパーカーの表地を確認して、気になる汚れを見つけたら、該当箇所に液体洗剤をかけ、軽く上から叩いて汚れを浮かせておきましょう。
血液などとくに落ちにくい汚れが付着した場合は、先に水またはぬるま湯で予洗いした後、前処理するのがおすすめです。

パーカーの正しい干し方

洗濯し終えたパーカーの正しい干し方を3つのポイントに分けて説明します。

■1. ファスナーを開けて干す

ジップアップパーカーの場合、洗濯時に閉じていたファスナーを開いてから干します。ファスナーを閉じたまま干すと通気性が悪くなり、洗濯物が生乾きになりやすいので注意しましょう。
なお、ファスナーを開けて干すと風で飛ばされやすくなるので、肩部分に凹みのあるハンガーを使用するなどして、工夫しましょう。

■2. フードを別のハンガーにかける

パーカーのフードをそのままハンガーにかけると、フードに隠れた部分(首の後ろあたり)が乾きにくくなります。ハンガーを2つ並べて、一方に本体、もう一方にフードをかけて、フードの方を洗濯ばさみで留めておけば、生地の重なりが少なくなって乾きやすくなります。
あるいは、ピンチ付きのハンガーを使用し、パーカーのウエスト部分を挟んで逆さに吊り干しするという方法もあります。

■3. 物干し竿に2つ折りにして干す

物干し竿にパーカーを掛け、2つ折りにして干すのもひとつの方法です。この方法であればハンガーは不要ですが、風で飛ばされる可能性があるので、洗濯ばさみで軽く留めておくとよいでしょう。

パーカーは正しく洗濯&干して長持ちさせよう

パーカーは見た目のカジュアルさとは裏腹に、意外とデリケートなアイテムです。洗濯する際はファスナーを閉じ、軽く畳んで洗濯機に入れ、シワや傷みを予防することが大切です。
洗濯し終えたパーカーはファスナーを開いた上でハンガーに掛けますが、フードの部分が重ならないよう、ハンガーを2つ使ったり、逆さに吊り干ししたりしましょう。とくに厚手のパーカーは短時間で乾きにくいので、干し方を工夫することが大切です。

パーカーを計画的に洗濯したい場合は、その日の洗濯物の乾きやすさをまとめた、天気予報専門メディア「tenki.jp」の「洗濯指数」を参考にされることをおすすめします。