冬は雪が積もることも多く、登山の難易度が上がってしまいますが、低山なら雪のリスクが低くて安心して登山を楽しめます。ただ、低山になると行程が短くて、達成感を得にくいのもあって、わざわざ登山の準備してまで行こうという気持ちにならないかもしれません。

そこでここでは、しっかり歩けて、温泉などのアフター登山も充実しているおすすめの低山を4つご紹介します。年末年始の運動不足を解消したいという人や、これから登山を始めたいと考えている人は、ぜひ参考にしてください。

雪のリスクがある冬は歩きごたえのある低山登山がおすすめ
雪のリスクがある冬は歩きごたえのある低山登山がおすすめ

ルートがいっぱいだから何度でも楽しめる「高尾山」

満足度の高い低山登山として外せないのが、2007年にミシュラン・グリーンガイド・ジャポンで三ツ星を獲得している「高尾山」です。登山初心者にも優しい山ですので、すでに登ったことがあるという人も多いかもしれませんが、すべてのルートを制覇したという人は少ないかと思います。

さらに上級者なら奥高尾まで足を伸ばすことができるなど、行くたびに新しい発見があります。しかもアクセスがしやすく、京王高尾山温泉・極楽湯は駅に隣接していて便利。山も含めてやや混雑するのが難点ですが、平日なら快適な登山を楽しめます。

●おすすめ温泉
京王高尾山温泉・極楽湯

都道府県:東京都
標高:599m
ルート長(往復):約7.4km(1号路+稲荷山コース)
アクセス:京王線高尾山口駅下車すぐ

高尾山はルートがたくさんあり行くたびに新しい発見があります
高尾山はルートがたくさんあり行くたびに新しい発見があります

四季折々の花が咲き相模湾が一望できる「幕山」

幕山は湯河原にある低山で、2〜3月は4,000本もの紅梅と白梅が咲き乱れ、さらには桜や紫陽花、金木犀、山茶花など四季折々の花を楽しめる山としても知られています。しかも火山活動でできたこの山は、どこを切り取っても美しい姿を見せてくれます。

よく晴れた日に、山頂でおにぎりを食べながら相模湾を眺めていると、なんとも言えない満足感に満たされるはず。下山すればもちろん湯河原温泉が待っています。せっかくなら登山後に温泉旅館に1泊するというのはいかがでしょう。

●おすすめ温泉
こごめの湯

都道府県:神奈川県
標高:626m
ルート長(往復):約9.7km(幕山ハイキングコース)
アクセス:JR東海道本線湯河原駅からバスで約10分「鍛冶屋」下車

季節ごとの花々が出迎えてくれる登山道が魅力の幕山
季節ごとの花々が出迎えてくれる登山道が魅力の幕山

快晴の日には東京湾と富士山の絶景が待っている「鋸山」

遠くから見ると山頂部分が鋸の歯のように見えることから鋸山と命名されたこの山は、標高が329mしかありませんが、冬のよく晴れた日には東京湾と富士山の絶景を楽しめます。しかも「日本寺」や「地獄のぞき」、「百尺観音」といった映えるスポットがいくつもあります。

ロープウェイがあるので、小さなお子さんと一緒でも、安心して登れるのが鋸山の魅力のひとつ。登山コースが複数あるので、何度でも楽しめるのもおすすめポイントです。もちろん下山後には温泉もあり、海の幸も充実しているので、満足度の高い1日になります。

●おすすめ温泉
かぢや旅館

都道府県:千葉県
標高:329m
ルート長(往復):約5.1km(浜金谷駅〜鋸山周回コース)
アクセス:JR内房線浜金谷駅すぐ

鋸山は空気がきれいな冬だからこそ登りたい山
鋸山は空気がきれいな冬だからこそ登りたい山

ほどよいアップダウンと2つの温泉が魅力の「弘法山」

弘法山は丹沢山塊の南端にある低山で、小田急小田原線秦野駅をスタートして、浅間山・権現山・弘法山・吾妻山と繋いでいく縦走路は、年間を通して多くのハイカーで賑わっています。弘法山の標高は234mしかありませんが、ほどよいアップダウンが続くので歩きごたえがあります。

そして何よりも嬉しいのが、山の両端に温泉があるということです。鶴巻温泉駅側には「弘法の里湯」、秦野駅側には「名水はだの富士見の湯」があり、登山でかいた汗を落とし、冬場はしっかりと体を温めることができます。

●おすすめ温泉
弘法の里湯
名水はだの富士見の湯

都道府県:神奈川県
標高:234m
ルート長:約7.0km(弘法山公園・吾妻山コース)
アクセス:小田急小田原線秦野駅すぐ

標高は低くてもアップダウンの変化を楽しめる弘法山
標高は低くてもアップダウンの変化を楽しめる弘法山