秋も深まり、新米の季節ですね。品種や地域によって変わりますが、お米は8~10月ごろ収穫され、その年の12月31日まで新米として売られています。今回はお米に関する豆知識を紹介します。

お米は太るって本当?

お米は太るからあまり食べないようにしている…という方、いらっしゃいませんか?
実は、お米はパンや麺類に比べて太りにくいんです。なぜかというと、お米は粒のままで摂取するので、小麦粉などの粉からできているパンや麺類と違ってゆっくりと消化・吸収されていきます。そのため、お腹が空きにくく、腹持ちがよいことから間食が少なくなります。
また、体に脂肪を溜めるホルモンの分泌がゆるやかになり、それに起因する体脂肪の蓄積を抑えることができます。

美味しいお米の条件

日本で一般的においしいとされるお米は、炊きあがりが美しく、ほんのりとした甘味と香りがあり、ふっくらと柔らかく、粘りと適度な硬さがあるものです。

これらの中でも、粘りと硬さのバランスを左右するのがアミロースとアミロペクチンというデンプンです。
アミロペクチンの多いお米は粘りがあり、ほどよい歯ごたえがあります。
反対にアミロースが多いお米は、硬く、パサパサしています。
アミロースの含有量が少なければ少ないほどおいしい、というわけではありませんが、お米のおいしさの要素の一つです。
アミロースの含有量には、稲が育つときの天気が関わってきます。気温が高温で、日射量が十分多いと、アミロースの含有量が低くなり、粘りのあるお米ができるんです。
粘り気のあるおいしいお米ができるためには、夏の間の気温と日射が大切なんですね。

お米の品種の選び方

さまざまな品種のお米がありますが、どのように選んだら良いのでしょうか?
今回は2つのお米を食べ比べてみました。
まず一つ目は、もちもち食感を追求した低アミロース米の代表の『ミルキークイーン』です。
冷えても硬くなりにくいので、おにぎりや炊き込みごはん、米菓などに向いています。
そしてもうひとつ用意したのが、こちらの『ホシユタカ』です。
こちらは高アミロース米といわれる、粘り気をおさえたパラパラとしたお米です。そのためピラフやチャーハンなどに向いています。
最近はスーパーにお米の食感や味について表示があるところもあります。いろいろ試して、自分の好みのお米を見つけてみてはいかがでしょうか。

動画解説:中川智晴
出典
・農林水産省「お米のおいしさの決め手は何ですか。」
・農林水産省「aff 2012年11月号 特集1お米の魅力(2)」
・農林水産省「『ミルキークイーン』についておしえてください。」
・農林水産省「イネ『こんなにいろいろあるんだ!』」