9月も中旬を過ぎると、北海道では朝晩の気温が下がり、すでに霜がおりた地方もあります。北海道の高い山々では、山頂から木々が色づきはじめ、いよいよ紅葉前線の南下がはじまりました。そこで今回も、昨日の「北海道の紅葉スポット(1)」に続き、北海道の紅葉スポットを4つご紹介します。一足早い紅葉狩りを楽しんでみませんか。紅葉狩りには『tenki.jp 紅葉見ごろ情報』『tenki.jp お出かけスポット天気』の情報も、ぜひお役立てください。

※外出の際は、手洗い、咳エチケット等の感染対策や、『3つの密』の回避を心掛けましょう。
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大雪山層雲峡・黒岳/ロープウェイとリフトで紅葉を眺めながら空中散歩

層雲峡は北海道のほぼ中央、大雪山の北側に位置する峡谷で、切り立った岩肌がそびえる絶壁はまさに絶景。この層雲峡からロープウェイに乗ると、雄大な山岳の紅葉を眺めながら、約7分で黒岳の五合目まで行くことができます。そこからさらにペアリフトに乗れば、約15分で七合目まで。リフトなので、山の空気をダイレクトに感じながら、足もとに広がる紅葉を間近に感じることができます。
秋の黒岳は、赤いウラジロナナカマド、黄色いダケカンバやウコンウツギ、そして、まだ残る緑色などにより、まるで錦絵のように山が彩られ、山頂、7合目、5合目で、それぞれ違った紅葉が見られます。山の麓から約1ヵ月かけて徐々に色づいていく山岳の紅葉。この大自然の絶景を空中から気軽に眺めることができるなんて、ぜいたくな紅葉狩りですね。

黒岳
■所在地:上川郡上川町層雲峡
■問い合わせ:01658-5-3031(大雪山層雲峡・黒岳ロープウェイ)
※詳細は公式サイトをご参照ください。

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糠平湖/水位によって見え隠れする幻の橋「タウシュベツ川橋梁」

富良野の東側に位置する糠平湖(ぬかびらこ)は、昭和30(1955)年、ダム建設のため音更川(おとふけがわ)をせき止めてできた人工ダム湖です。周囲34km、深さ70m。ニジマスやワカサギなど、釣りのスポットとしても知られています。秋になると木々が鮮やかに色づき、穏やかな湖面に紅葉が映り込む光景を求めて、多くの人が訪れます。
糠平湖周辺には旧国鉄の士幌線で使われていた橋梁が残っていて、中でも見ごたえがあるのが、糠平湖の「タウシュベツ川橋梁」(通称:めがね橋)です。長さ130m、コンクリート造りのアーチ橋は、まるで古代ローマ時代の水道橋を思わせます。人造湖である糠平湖は毎年、6月ごろになると水位が上がり、晩秋になると水位が下がります。この水位の上昇・下降とともに、タウシュベツ川橋梁も水没したり、現れたりし、水かさが減る1月には凍結した湖面にほぼ全貌を現すため、「幻の橋」といわれています。季節によって見え隠れするアーチ橋は日本ではここだけで、冬はスノーシューを履いて凍結した糠平湖を横断するツアーもあります(詳しくはこちら)。
タウシュベツ川橋梁が姿を現すかどうかは水位によりますが、紅葉を見に行ったときに「幻の橋」が現れていたとしたら、紅葉とアーチ橋の貴重な競演が見られるかもしれませんね。

糠平湖
■所在地:河東郡上士幌町(かみしほろちょう)ぬかびら源泉郷
■問い合わせ:01564-7-7272(上士幌町観光協会)
※詳細は公式サイトをご参照ください。
※今日のタウシュベツ橋

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赤岩青巌峡/赤い岩と青い岩の独特な渓谷。ラフティングも楽しめる

赤岩青巌峡(あかいわせいがんきょう)は、富良野の南側、夕張の東側に位置します。占冠(しむかっぷ)村の村立自然公園とされ、赤い色と青い色の巨岩が織りなす独特の景観が魅力です。赤い岩は、古代はこの地が海底だった時に微生物が堆積して形成されたもので、石英を主成分とし、チャートとよばれます。
秋になると峡谷は、占冠村のシンボル木であるカエデが赤や黄色に色づき、紅葉しない緑色の葉と、赤い岩や青い岩、切り立った岸壁と澄んだ清流など、これらすべてが相まって、不思議な紅葉の光景を生み出します。
峡谷を流れる鵡川(むかわ)は、最終的に太平洋へと注がれる一級河川で、赤岩青巌峡あたりは流れが急になっています。最近は、この鵡川の急流で、ラフティングが盛んに行われています。赤い岩や青い岩、巨大な奇石の間をボートですり抜けながら見る紅葉は、この地ならでは。秋は、紅葉狩りもラフティングも両方楽しむことができる、よくばりなプランも可能ですね。

赤岩青巌峡
■所在地:勇払郡占冠村(しむかっぷむら)
■問い合わせ:00167-56-2124(占冠村 企画商工課 商工観光担当)
※詳細は公式サイトをご参照ください。

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滝上渓谷 錦仙峡/市街地にある渓谷。大小の滝。2kmの遊歩道

滝上(たきのうえ)渓谷の錦仙峡(きんせんきょう)は、オホーツク海に面する紋別市から西に入ったところに位置する滝上町にあります。市街地を流れる渚滑(しょこつ)川の渓谷で、10月になると赤や黄色に染まる紅葉の名所です。市街地の中にこのような渓谷があることは全国でも大変珍しく、「香りの里ハーブガーデン」と錦仙峡を結ぶ川沿いの散策コースは、一般社団法人日本ウオーキング協会により『美しい日本の歩きたくなる道500選』に選定されました。
錦仙峡には、洛陽の滝、白亜の滝など大小さまざまな滝があり、渓谷沿いの遊歩道は約2km。町の中心部にあるので気軽に散策できます。滝上町(たきのうえちょう)という町名の由来は、文字どおり、渓谷にたくさんある滝の上部に市街地がある、ということからきているそうです。
雄大な山岳の紅葉は北海道らしいダイナミックな大自然を感じることができますが、錦仙峡のように町の中の渓谷で紅葉が見られるのもまた、北海道らしいですね。紅葉前線のスタートをきる北海道で、いち早く紅葉狩りを楽しんでみてはいかがですか。

滝上渓谷 錦仙峡
■所在地:紋別郡滝上町
■問い合わせ:0158-29-2111(滝上町役場 商工観光課 商工観光係)
※詳細は公式サイトをご参照ください。

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